去る1月28日、JTPAの分科会として第四回技術交流会が開催されましたので、その報告をします。当日は、初参加の方1名を含め、12名の方々が参加されました。
今回は、Global Alliance Partnersの会議室をお借りしました。大澤さん、有難うございました。
次回3月3日に、各グループのアプリケーション例、コンセプトの発表をしていただきます。更に、今回新たな提案があり、グループの意見としてまとまりきらない案があるので、個人的に発表したいという人がいますので、その方々にも3グループとは別に発表していただきます。今現在、3グループと2個人が発表の予定ですが、他に発表したいという方は松宮までお知らせください。(内容の詳細は 以下2)をご参照ください。)


当日のアジェンダは以下のとおり。
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6:30 ネットワーキング
7:00 日立製携帯情報機器”VisionPlate“の紹介、デモ(HDS山内さん)
8:00 アプリケーション例 グループディスカッション
9:30 ラップアップ
以下は、当日の議事録として残します。
1)プレゼンテーション(山内さん)
日立データシステムの山内さんから、同社の携帯情報端末である VisionPlateの説明と簡単なデモを見せていただきました。VisionPlateは製品名で、現在のTablet PCと PDAのWindows CE機の中間に位置するような機器でWireless Tabletというカテゴリの製品であるということです。10.4インチの液晶ディスプレイでタッチパネルとしても使え、OSはLinuxまたはWindows XPeを搭載、携帯通信はCDMA,GSM,GPRSを選択可、無線LANと有線LANも選択可、USB、PC Card Slot, CF Card Slot、マイク、ヘッドホン装備で、大きめなPDAで且つおよそ今現在市場に出ている通信やカードスロットの中から使い勝手のよさそうなオプションをユーザーによって選択可能な機器となっています。実際に製品をご持参いただき、簡単なデモも見せていただきました。今現在は、Home Appliance Controlや教育用、医療用のアプリケーションに力を入れているということですが、その形態性と拡張性から、他にも色々な用途への可能性を感じます。
詳しくは www.visionplate.com でチェックしてみてください。
2)技術交流会、これからの進め方の確認、話し合い (全員)
今年一年、これからの活動の再確認を行いました。a)分科会の大まかなスケジュール b)次回以降のスケジュール を以下に示します。それに併せて皆さんから出た質問や意見など、それ以下に記します。
a)技術分科会の大まかなスケジュール:
2004年12月末にプロトタイプ作成を目指します。それにあわせて各フェーズは以下のようにしたいです。
* コンセプトフェーズ 1-4月
* デフィニッションフェーズ 5-8月
* デベロップメントフェーズ 9-12月
b)次回以降のスケジュール
* 3月3日 各グループ アプリケーション例、コンセプト発表
* 3月後半(3週目か4週目) IPに関する法律セミナー (JTPA全体のセミナーです)
* 4月5日 OSのお話(仮題)
上記、進め方に対して、たくさん出た質問、意見を当日の出席者以外の方にもわかりやすいように、質問―回答形式にまとめてみました。
質問)次回、3月の技術交流会で発表する内容はどんな形にすべきか、チェックリストなどはないのか?
具体的なチェックリストはありませんが、絶対含んでほしいのは2項目、カテゴリー名と状況シナリオ。カテゴリー名は候補として集めたいのですが、最終的にコンセプトがまとまる時点で再考する可能性は残ると思います。
状況シナリオは、皆さんが ~したいという欲求や、今現在不満に思っていることなど5W1Hを含んだ具体的に使う場面を現した文章のことをさしています。それに併せて、こういう製品が欲しいとかの製品概要まで落としてもらって構いませんが、発表の際に重要なのは、何故欲しいのか、何に不満に思っているのか、どういう状態が理想的なのかといったシナリオだと思ってます。なぜならインプリメンテ-ションは、一つのシナリオに対して幾つもの方法があることが多いですし、今現在の技術に考えが固定してしまう場合もあるからです。あくまで、ニーズの部分を先に掘り下げたいところです。
また考える際にあたり、JTPAのオリジナリティーの一つの取っ掛かりは海外に住む日本人や、海外出張の日本人の立場というのがあるかもしれません。
質問)グループの中で意見をまとめるのは難しいが。
今回は意見をまとめる必要は基本的に無いです。今はまだブレーンストーミングをしたいので、おもしろそうなシナリオを全て羅列するものでも構いません。
質問)売れる製品を考えないとプロトタイプ作成もコストの点でむずかしいのでは。 マーケティングをしっかりして、売れる製品像をつくるという段階が必要なのでは?
大変、もっともな意見です。事業計画書のようなものを作ってお金を出してくれる企業などを探す必要が出てくるのではと思います。これに関しては何か意見が欲しいところです。また、マーケットリサーチが将来、必要になるかもしれませんが、まずは参加者の中に潜んでいるニーズや夢を明確にしたいというのが第一段階です。そこを深く掘り下げるのが今は重要だと思います。(すいません、松宮個人の独断です、“木を見て森を見ず”と戒めるのは真だと思いますが、“森を見て木を見ず”の戒めはまた真なり、と思います。自分のニーズをしっかり掘り下げておかないとマーケットリサーチをやっても結果が素通りしてしまうと思えるのです。 反論も待ってます。)
質問)今年の12月にプロトタイプができるようなものに意見をまとめてしまっていいのだろうか? 5年後とか10年後にも通用するような新たなコミュニケーションの形などを提案できるほうが夢が持てていいのでは。
それは確かにそうですね。発表内容によっては、今年末を目指すものと5年後を目指すものとに分けてしまってもいいですね。例えば、今年末を目指すものはプロトタイプを目指し、5年後を目指すものは、新しいモバイルコンピューティングの将来に対しての提案書をつくって出版(!?)というのも案ですね。あるいは、漫画にして出すっていうのは、将来を担う子供達の動機付けとして シリコンバレー一万人移住計画のJTPAの目標に長い目でみて合致するものかもしれません。う~ん、夢は広がります。
更なる意見として、それぞれグループの中で話し合いが行われてきましたが、全体を通した大きなコンセプトを個人的にもっている方は、個別に発表したいという要望がありました。こういう新たな方向性を示してくれる提案は大歓迎です。ということで、次回の分科会にコンセプトの発表をしていただくのは、今現在3グループの他に、2個人の名前が挙がっています。(佐藤さん、もざんさん) 他に希望者がいたら受け付けます。松宮までお知らせください。
3)グループディスカッション
残り時間は短かったですが、3グループに分かれて話し合っていただきました。結局、ほぼ10時まで話し合いは続きました。
以上