今回JTPAニュースレター編集部で議論したのは「口語英語上達法」です。仕事をする上で一番大事なのが口語英語。でも英語力で一番付きにくいのも口語英語。編集部に集まった人たちで「秘訣」について語りあいました。


1.ニュースを自分で繰り返して言う。
CNNのニュースが録音されたテープを聴きながら、それをマネして自分の口でその場で追って発音する。聞くだけでなく、口語のリズムなどをつかむのに効果的。テキストブック付きのCNNテープは日本の本屋等で手に入る。在米の人はAMラジオのニュース専門局で同様の練習が可能。必ずCNNと提携を結んでいるラジオ局があるはず。
2.テレビドラマを見る。
「Friends」や「Melrose Place」などの人気テレビドラマは口語英語のサンプルが沢山。実際の会話のやり取りを覚えることができる。ドラマはビデオに録画し、何度も何度も見る。実は聞き損っていたフレーズを発見することも多い。見過ぎて、印象的な表現を本当に覚えてしまったり。
「Friends」など基本チャンネルで放映されるドラマは、放送禁止用語に気を遣いすぎでおり、会話が少し現実的でないという意見も出た。ちなみにTVの討論会などは会話英語を学ぶ絶好の機会。
3.字幕付きの映画は字幕を消して見る。
日本語の字幕にしても、英語の字幕にしても、字幕表示をONにすると英語を聞かずに字幕を読んでしまいがち。絶対に字幕は口語の上達の助けにならない。映画の英語は実践に近いものがある。何度も見るのは有効。映画を見て、自分は本当の本当に会話を100%理解しているのか?
4.基本は聞く力。
鄭 讃容 のベストセラー「英語は絶対勉強するな」が納得の内容。文法などの勉強を薦めず、まず「聞く」ことに集中させ、耳を英語に慣らせる。そして英語を慣習化してしまうのがこの方法の特徴。英語を話せるようになることに焦るのは分かるが、ここは「急がば回れ」、まず聞く力を鍛えて基礎を作るのが大事か。
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5.英語は腹式呼吸?
どんなに発音が正しくても通じなかったことがある。それは、発音でなく、発声が違うから。日本語は「のど」から発声されるが、英語は「腹」から。そう、腹式呼吸で話すことが大事。腹式呼吸だと「響き」が違ってきて、より本当の英語らしい音になる。
鼻に抜く様に話すのも英語の特徴じゃないかという意見も出た。「No」も発音記号どおり発音すると「ノウ」だけれど、実際の英語は「ネァオウ」と聞こえる。これは鼻を使って発音しているから。ホントか?
6.日本語と英語は別々の脳で話せ。
言語自体が思考方法と同じだとはデリダなどの思想家が指摘した通り。日本語の説明が曖昧なのは、日本語そのもの曖昧なため。英語だとやたら直接的に聞こえるのは、英語自体が構造的なため。英語で新しい単語を覚えたら、日本語に訳してはだめ。英和辞典、和英辞典は捨てる。英語は英語で理解しよう。もしネイティブ・スピーカーの友人がいれば、自分の話した内容を繰り返してもらおう。「ハラへったメシ食う」が「お腹が空いたから食事にしよう」になる必要がある。意味が通じるだけでは英語を話したことにならない。
7.無理やりスピーチをする。
とにかく英語でスピーチする機会があれば、恥をかいても良いから必ずやること。この精神的プレッシャーが自分が英語を上達させようという良い機会になる。自分の部屋で自分に向かってしゃべっていても絶対に上達しない。人前で話すのが大事。何度も何度もスピーチをすると、不思議と英語をしゃべるのが怖くなくなる。
8.読めない人は話せない。
よく「話せるんだけど、まだリーディングが苦手」という人がいるが、これはウソ。ある程度年をとってから学ぶ英語にリーディングは必至。リーディングを極めると、英語の構造を自然に覚えている。英語の構造が分かれば、口語英語にそのまま利用できる。リーディングでも、音読すると、英語を学ぶ効果が倍増する。
9.ボキャブラリーを増やす。
一応日常会話が適当にできるようになると、英語の上達度が突然下がりだす。いわゆるラーニング・カーブが水平になっている状態。正確に情報を英語で伝えられるようになるだけでは、本当に英語がしゃべれるとは言えない。知らない単語は貪欲に学ぶ。インターネット上の辞書サービスに、「毎日一語」をE-mailで送ってくれる仕組みがある。これは是非利用してみよう。毎日送られてくる単語をしっかりと覚え、利用してみるのが大事。
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10.E-Mailは英語で。
とにかくバシバシ英語でE-Mailを書く。誰でも時間をかければ英語は書けるのは当たり前。口語の練習のためには、自分がしゃべるつもりで、短時間で内容をまとめて書くのが大事。自分の口調がE-Mail上に表れるはず。文章に表れる文法間違いは、口語でそれ以上の文法間違いをしていることの証拠。ネイティブの友人がいれば、毎日一通送って、意見を言ってもらうという方法がある。
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