所属: 東北大学大学院工学研究科機械知能工学専攻
研修機関名: トリニティーセキュリティーシステムズ社 (JETRO BIC内)
研修期間: 2003年 2月24日-2月27日
研修にあたっては、マーケティングリサーチやそれをもとにした戦略の立て方について大変密度の濃い指導をしていただきました。リサーチにあたってまず仮説を立て、それを具体的な数字から検証、立証していくことや、それらを最終的にメッセージとそれを支えるファクトとしてまとめて1枚のスライドに練り上げる過程を実際に体験することができました。


・インターンシップの概要
私のインターンシップ研修の課題無線LANとそのセキュリティに関するマーケティングリサーチでした。市場調査を行ないその結果から戦略を考えるという経験は自分にとってははじめてのことで、4日間という非常に短い期間でしたが多くのことを学ぶことができ、大変良い経験になったと思います。また、実際にシリコンバレーに赴いてその雰囲気とスピードを肌で感じることが出来たことは自分にとって大きな財産になったと感じました。
・研修の目的
多くのテクノロジーの源となっているシリコンバレーでどのようなスピードで技術開発やビジネスが行なわれているか肌で感じる。・シリコンバレーにおける技術開発やビジネスの考え方や戦略を理解する。
・インターンシップ研修の内容
無線LANとセキュリティに関してのマーケッティングリサーチが本インターンシップの課題でした。当該市場において、全体的にどのような傾向が見られるか、消費者の動向はどうなっているか、また競合他社の動向とその戦略、この3点にについて調査を行ない、その後そこから何が言えるのか、そしてその結果どのような戦略をとる必要があるのか、の2点を加えた合計5点のメッセージをまとめ、自分がベンチャー企業の社長になったつもりで戦略立案を行なうというのがミッションでした。最終的にはこの5つの調査結果と戦略を5枚のスライドにまとめ、プレゼンテーションを行ないました。また、途中経過は逐次報告し、内容の軌道修正やアドバイスを行なっていただきました。 研修にあたっては、マーケティングリサーチやそれをもとにした戦略の立て方について大変密度の濃い指導をしていただきました。リサーチにあたってまず仮説を立て、それを具体的な数字から検証、立証していくことや、それらを最終的にメッセージとそれを支えるファクトとしてまとめて1枚のスライドに練り上げる過程を実際に体験することができました。また、研修以外でもシリコンバレーの文化や考え方について多くのことを学ばせて頂きました。
・職場で感じたこと
とにかくものすごい勢いですべてが動いている、という印象を強く受けました。具体的に特にエピソードを挙げることは出来ないのですが、違う時間の流れの中に放り込まれたような感覚がありました。また、色々な方にお話を伺った中で、シリコンバレーに集約されているのはよく言われる「技術」だけではなく、「人」なのだと感じました。一人一人がビジネスやテクノロジーのコアとして意思を持ってご活躍されているように感じました。
・研修を通して学んだこと
一番大きく感じ、そして学んだことは、何に対しても「なぜ?」という問題意識を持って常に考えていくことの重要性でした。これが変化の激しいシリコンバレーで生きていくためにまず必須のことであるということを実感しました。また、思考とその結果を検証していくことを限られた時間の中で行なうという経験も得るものが大きかったと思います。そして何といってもこれらの感覚とその重要性について実際にシリコンバレーでビジネスに携わっている方から直接教えて頂けた事が何よりの成果となりました。御自身の経験や戦略立案の考え方について、多くの時間を割いて頂いて様々なことについてお話を伺うことができ、自分にとって大きな財産になりました。 インターンシップで経験した戦略立案の考え方は、ビジネスやマーケティングだけでなく、普段の大学での研究などにおいても非常に重要なものであると思います。そのコアとなる経験をこのインターンシップ研修を通して得ることができ、大変有意義であったと感じています。
・インターンシップ制度の今後の展開・要望
前述しましたとおり、シリコンバレーでのインターンシップが得るところの大きい経験となることは間違いないと思います。これから先、一人でも多くの学生がインターンシップ研修に参加されますよう期待しています。 参加にあたっての一番の障害となるのは、渡航や宿泊に伴う参加者の費用負担であると思います。法律上の問題もあるかと思うので、今後奨学金のような形で受け入れ企業以外の機関から助成を受けることが出来るようになることがあれば、参加する学生の数も大幅に増加すると思います。 今回のインターンシップが個人的な都合から非常に短期間となり、また参加を決めたのがインターンシップ研修直前になってしまったことから、受け入れ先の企業の方、ジェトロ、JTPA、GENETの方々にご迷惑をかける結果となってしまい大変申し訳なく思います。スケジューリングには最大限の注意を払いながら参加することが、今回の最大の反省点となりました。この点は次回以降参加される方々に考慮して頂きたいと思います。 最後に、研修期間中にはJTPAのセミナーに参加させて頂き、多くの方々から直接お話を伺う機会があり、大変刺激を受けました。シリコンバレーまで足を運ぶことは、そこでご活躍されている方々に直接出会うことのできる大きなチャンスとなります。このようなセミナーも含めて、研修プログラムにイベントも組み込んでいくこともインターンシップを展開していく上で有意義なこととなるでしょう。
.謝辞
最後になりましたが、JTPA、GENETの皆様、大変有意義なプログラムをコーディネートしていただきありがとうございました。体験記など他にも協力できることがありましたらまた参加させていただきたいと思います。そして、機会があれば再びインターンシップにも参加したいと思います。大変お世話になりました。