今回JTPAでは読者の方々からの英語体験談を募集しました。「なるほど」と思わず頷いてしまう内容から、「?」と首をかしげてしまう内容まで多様な投稿が集まりました。お楽しみください。
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「SPACING」Words
アメリカ人と議論する機会が多いのですが、議論に負けないためには、常にサウンドを発声しておくことが必要です。そこで、「合いの手」のような言葉を集中して覚えて練習しました。
たとえば、議論の途中で、自分がなにか言わなくてはならないが、まだ考えがまとまっていない場合に、「I, I….」で止まってしまうと、相手に「場」を取られてしまうので、
「What I am trying to say is…..」
「What I meant was….」
「One of the things you should be aware of is….」
「One of the great things about this is…..」
とかいう決り文句を、とにかく丸暗記して、すぐに口から出るようにしておくと便利です。時間稼ぎになります。また、こっちが喋っていて、相手に判ってもらえないかもしれないことも多いので、そういう場合の「合いの手」も開発してあります。
「see what I mean(am saying)?」とか、
「you know what I mean(am saying)?」
これも、ヒマなときに一人で練習しておき、いざという時にすらすら出てくるようにしておきます。
(JTPA Newsletter編集部)この方のに近いですが、相手の質問がよく理解できないとき、
「If your question is XXX (If you are asking XXX), my answer would be YYY」
と言い切る、というワザも。これは日本語でもやりますが、とにかく自分のいいたいことをべらべらと主張。多分相手も話しながら何を聞いてるかわからなくなってたりすることもあるはず。本当に皆目わからないときは、「もう一回言ってくれ」といいますが・・・。
「Can I add one thing?」
「Let me see whether I understood you correctly」
「I can recap the issue」
などのフレーズも会話に首を突っ込むのにとても便利。
紋切り型
よく使ったフレーズで、
「That’s all it is.」
と言うのがありました。何処で拾ってきたか覚えていませんが、(日系3世の)妻が言うには、
「これで全部、この先は何もなし。」
と言う意味があり、これ以上話はしませんと言うことになり非常に失礼です。
「私に意見はこれだけです。」
とかで、自分に意見を止める時には、
「That’s all what I am saying.」
とすべきだそうです。
「That’s the way it is」
訳はおそらく
「そういうもんなんですよ」
といった感じ。理由や根拠を特に述べたくなくてうやむやにしたいとき(^^;)、実際にちゃんとした理由や根拠がないときに利用できる便利ないいまわし。ちょっとネガティブな例で失礼致しました!
(JTPA Newsletter編集部)そういえば似たような例で、Monster’s Inkのラストシーンで「That’s the way it has to be.」とCDCのボスが言ってましたね。Yodaも言ってたような…
この手のマトメ屋的フレーズには「In what way??」でやり返す方法もあります。
シリコンバレー英語
英語に関する投稿の件、ごく短いですが1件だけ良く使う面白い言い回しを応募します。
「How is your bandwidth?」
(「もうひと仕事お願いできる余裕ある?」みたいな感じ)
BandwidthはもちろんIT用語で通信回線の帯域幅のこと。それを個人の「仕事のこなせる量」にあてはめて、今どれくらいその人のリソースが埋まっているかを聞くときに便利な言い回しです。
(JTPA Newsletter編集部)これはIT関連以外では珍しい言い回しと言えるでしょう。
「I don’t have enough bandwidth」
といえば、「忙しいからもうだめ」という意味になります。
Sick ラーメン
シュークリームの話と同様ですが、アメリカに移住したての83年の冬ごろのことです。私の妻の好きなシクラメンの花を買いにフラワーショップに行きました。
そこで、店員のかわいい女の子に「シクラメンはありますか」と尋ねました。ところがその店員何も分からない感じで、「What?」。もう一度、「シクラメン」、それでもだめなので、たぶん発音が悪いのだなと思い、「シックら面」「シックらメーン」等と色々とトライ。
とうとう店員が
「I’m sorry we do not have it.」
家に帰って、妻に(日系3世)、シクラメンはなかったよ、というと、妻は怪訝な顔をして、
「That’s strange. What did you say?」
そして、「シクラメン」。妻は、「サイクラメンです。」と一言。その時、顔が真っ赤になるのを感じました。
英語の上達法は、まずは兎に角、レポートを沢山書くことです。必ず読み返して筋道が通るまで書き直す。それが出来る方は、いろいろなアクセントのある人の話方を真似してみること。カリフォルニアはアクセントのある人が少ないが、テキサスの人などの話し方を真似して話を出来るようになったら、上達は速くなります。
(JTPA Newsletter編集部)日本語英語が通じ無い一例ですね。しかしこの英語上達法はかなり高度!
Fifteen vs Fifty
渡米して8年になりますが、たまに”1x”と”x0”の発音でMiscommunicationが発生します。一昨年Mauiにて、Haleakala山でSunriseを楽しんでから自転車で下るというツアーに参加することにしたんです。
電話をして予約を入れ、
「朝の4時50分にバンでお迎えにあがります」
と英語で言われ、前日は23時には寝るようにして4時45分には指定されていた場所で待つようにしたのです。でも、待てど暮らせどバンが来なくて、何度もツアー会社に電話を入れたのですがなかなかつかまりませんでした。
結局6時頃やっと連絡が取れ、約束の時間は4時15分で10分くらい待ってくださったようですが、私達が現れなかったので、そのまま他の参加者を拾いに去ってしまったとのことでした。間違えやすいので、2度確認したのですが・・・。早起きして損してしまった感じです。(ちなみに別の日に再度予約を入れて、ツアーを堪能してきました。)今考えると、約束の時間に50分というのは半端ですよね?
(JTPA Newsletter編集部)これはアメリカ人でも聞き取りにくいのだと思います。アメリカ人の間でも「15」と言って、「one-five, or five-zero?」と聞き返すことはよくありますので。だからこそ、「ten to 5」(5時10分前)であるとか、「quarter past/to」「half past」という言い方のほうが好まれるのかもしれません。
英語で数字を言う
日本の会社で、知人の同僚が英語で電話していて、自分の電話番号を告げる段になり
「OK, my phone number isゼロサンノォ、サンニィ・・・・(英語風発音で)」
もちろん相手は聞き取れず、聞き返されたようで、彼は再度、さらに大声で
「ゼロサンノォ、サンニィ・・・・」
周りの人は腹を抱えて笑っているが、本人は必死に英語で話している(つもり)なので気がつかない。ついに誰かが彼の肩を叩いて
「XXさん、日本語になってます、日本語に」
と忠告してあげたそうです。
(JTPA Newsletter編集部)気持ちはわかります。数字って日本語で覚えたものを英語で言う、または英語で覚えたものを日本語で言うのってものすごく難しくないですか?コンバートして言おうとした瞬間にブラックアウトすることも多いので、自分の電話番号を相手に告げる必要があるときは、紙に書いてから電話したり。完璧にバイリンガルの人でも同じことが起こるようです。
日本語が英語に混じる時
私の前の会社の上司の方ですが、出張で、初めてアメリカにいらっしゃいました。彼は、海外は、初めて。英語もあまりお得意な方ではありません。その彼がホテルでくつろいでいると、突然ドアがノックされました。彼はあわてて、
「{誰?}は英語で”Who”だった。」
と頭の中で繰り返して、それから、ドアの覗き窓を覗いて自信をもって、大声で聞きました。
「アンタは、Who?」
(JTPA Newsletter編集部)なんとなく気持ちが分かります。
お勧めしない英語勉強法?
TV(Cableなど)を見る。 特にPoliceものなどのドラマ、Rate RのMovieなど。あとRate”R”クラスのアニメも。
USにきた当時TVばかりみてました。USは再放送が多い?ので何度も同じエピソードを見れる。というわけで前回わからなかったことも今回わかる? というわけではありませんがTVが常時ON。聞き取り能力などかなりついたかもしれませんが、比例するようにいわゆる「母親につかうな」語彙、文章が豊富に頭に蓄積されていった。 どだいあまり意味を深くわかっているわけがなく、かつ直訳すると日本人には
「なんだそれは?」
となる(例えば BSも牛のおしっことなればなんだそれは?だし、SOBもMFもしかり)ので、音だけが頭に蓄積。
怖いのはこの「音だけ」の英語が口から出てくるようになってしまっていたことです。 当時は会社でしかほとんど英語はしゃべらなかったので
「あいつの英語は恐ろしくきたない」
で多分すんでいたのだろうけれど。 もっとも同僚には何もいわれませんでしたが。
2年目に有名なボストンマラソンを応援するためNewton(マラソンのコース沿いの町)の同僚の家にいったのですが彼の奥さんはPrinceton, HarvardとピカピカのIvyかつ英語教育専攻。脇に呼ばれて
「一体全体どうしてそんな英語をしゃべるんだ?日本ではそんな英語を教えているのか?」
とかなり真剣に問い詰められた。 
「TVかな?」というと
「だからUSのTV放送はだめなんだ。。。」
と(かなりオピニオンをもった人だったので)。 彼女いわく
「そんな英語を間違った場面でつかっていたら今ごろ命なかったわよ」
と。 おっと命にかかわる!というわけで英語再教育のはじまり。再教育先は Harvard Extension Schoolでした。Dee Womanというひとか講師です。今も講師をやっていると思います。全過程を終える前にカリフォルニアにきたので結局東部Ivy Leagueの英語は身につくことなくおわってしまいました(最近は子供ができたので言葉には随分気をつけてます)。
TVでの英語学習はやめましょう。 1ヶ月BostonにいけるならHarvardのSummer Schoolがおすすめ。あちらにいつるならExtension School. Dee Womanさんにあったらよろしく言っておいてください(あちらはわすれているでしょうが)。
(JTPA Newsletter編集部)丁寧はカジュアルを兼ねます。英語がつたない人が、うかつに変なスラングを使うとおかしいので、気をつけて。ただ、テレビ学習は有効なので、「悪い言葉」が少ない番組を選べばOKです。弁護士が主人公とか。
英語初体験
私がここに着たばかりころの話です。駐在員妻としてここにきた私は、子供もおらず孤立していました。
ダンナの会社の社長さんが、
「それはよくない。最初は、友達をつくるのが大変なので、ESLに入れば、友達もできていいよ」
といわれ、テストをうければすぐに入れるCommunity CollegeのESLのテストをうけました。英語が大嫌いな私が2時間のテストを受けて、結果をまっていたら見事に、
「あなたの英語のレベルでは、この学校には、入れるESLのクラスはありません」
でした。
途方にくれたダンナは、
「おまえは、なにができるんだ!!!」
と怒るのですが、脳みそが筋肉でできている体育会系の私は、
「バレーボール・・・。」
としか答えられず、あわてて大学のバレボールのクラスを取る手続きをしました。英語が読めない書けない話せないのヘレンケラー状態の私は、ダンナが申し込み用紙を書いてくれるのを待っていました。
そうすると、最後の部分の軍隊への入隊に関するアンケートのところで、けつまずき・・
「これ、どうやって書くのかわからないので、大学にいって聞いてこい」
と指示が・・。
「”How do I write?”で、通じるからな。」
といわれて、それを忘れないように、運転しながら、口の中で、何度も何度も繰り返して大学の受け付けにたどり着きました。
そこで、その申し込み用紙を見せて、書き方を教えてもらう頃には、繰り返し過ぎて、どこが文章の頭か、わからなくなっていました。けど文章は覚えていたので、勢い良く、
「Write. How do I?」
と言っていた・・・。。受け付けのおにーちゃんは、突然命令形で言われて、目が点。おにーちゃんは、すぐに書いてくれたけれど、最後の一行について、
「ここはボクが書けないから、あなたが自分で書きなさい」
といってるのだけれど、私には、わからない・・。私は突然、
「日本人は笑顔が少ないので、笑顔を大事に」
を思い出して、ニコニコとわらっていたら、受け付けのお兄ちゃんは、受け付けを閉めて、私をいろいろな先生や事務の人のところに連れてゆきました。(気持ち悪かったらしい)
最後に、
「明日パスポートをもってくるように」
といわれたので、かえって主人に話すと、
「なんか、おかしいことになってないか?」
というのでまた、大学に主人ともどりました。
「ここだよ、ここ。ここの人に言われた」
といったらそこは、「国際難民救済センター」とでもいいましょうか?外国人がトラブルに巻き込まれたときに行く場所でした。
先生にきくと、私が書くべき最後の一行は、サインだったらしく、その上、ニコニコちとわらっていたので、質問の答えがすべてYesになり・・。
「私は17歳で(ハイソックスをはいていた)アジア方面から船でやってきた難民扱い」
になっていた。ダンナが通訳してくれて、やっと
「大人で、合法滞在。英語が話せないけど、バレーボールがしたいだけ。」
ということがわかり、バレーボールの先生が、面倒をみてくれるということになりました。
クラスで私は、セッターでしたが、バレーボールのクラスをとっているのは、全員ネーディブでした。その全員が、アタックを撃ちたい。(ということは、トスをあげてもらわないと撃てない)ですので、重宝がられましたが、英語で掛け声をかけながらボールを瞬時に捌く・・は、私にはできなかったので、クラスがおわるころには、みんな、カタコトの日本語(私の出身の大阪弁)を話せるようになっていました。
ダンナは、社長に、
「どう?奥さん、英語なれた?」
ときかれたそうですが、
「なんか、大阪弁のクラス取ったみたいです・・」
と答てた・・。
わたしは、いったいどこで英語を習えばいいのだろう・・。
(JTPA Newsletter編集部)絶句。
おまけ
私がここにきたころ、お隣りには、白人のおばあちゃんが住んでいました。このおばーちゃんは、ヒマだったのか、よく私とお話してくださいました。けど、私は、ちんぷんかんぷん。でもおばーちゃんは、まけじと、自分の友達の家にも連れていってくれました。
そのたびに、私は、日本の友達に
「近所のおばちゃんが、○○へ連れて行ってくれはって、”ここのはおいしいねんで”って、言うてはった。」
とか、
「他のおばーちゃんは、”これ苦手や”って言うてはった。」
とか、おばーちゃんの友達の一人は、
「息子が5人いてるねん。」
って言うてはった。と報告していたら、その友達いわく。
「なんか、おまえのまわり、大阪弁がうまいアメリカ人が多いなぁ・・」
と真剣に、いわれた。ネーティブアメリカンも私の訳がはいると見事な大阪人になってしまう。
(JTPA Newsletter編集部)ふたたび絶句。