シリコンバレーに移ってきて、仕事を見つけたは良いが、結婚をして家庭も作りたい。「石を投げればエンジニアにあたる」シリコンバレーのエンジニアのほとんどが男性。そういった男性エンジニア達はどうやって結婚相手を見つけているのか?
シリコンバレーのあるバーに夜遅く顔を出したら、中は男性ばかり。40人ほどいた客に混じって見つけた女性は2人ほど。一般的にシリコンバレーの男女比は7対3と言われる。ましてや物価の高いこの地域のため、エンジニアではない若い女性が居つきにくい。シアトルに旅行にいった友人が、街にあまりに若い女性が多くて驚いた、と話をしていた。サンディエゴやフェニックスに相手を探しに行くという話も冗談ではない。
オンラインで相手を見つけるのが一般的になってきた。ちょっと昔までは「インターネットで出会った人と実際に会うなんて危険だ」と言われていたが、現在はMatch.comやEharmony.comのようなデーティング・サイトが驚くほど伸びている。出会いのチャンスを増やすという意味では良いのではないか、という意見も多い。確かに周りの人達と話してみると、インターネットで知り合った、というカップルは結構多い。
オンラインで積極的に相手を探している友人がこのような話をしてきた。過去3ヶ月を見てみて、結婚相手となりえる女性に出会ったのは1,2度。毎日が家と会社を車で往復するだけ。他人とあうのはスーパーマーケットかスポーツジム程度。確かに東京のような都市に住めば、毎日のようにイベントや会があるし、車通勤でない人は他人と触れ合う機会が多い。アメリカのような車社会では他人と知り合う機会が異常に低い。
オンラインデーティングで難しいのは、当たり前だが、情報が全てインターネット上に限られているということ。中には自分の10年前の写真を載せている人もいる。加えて、イタズラのためだけに嘘の情報を載せている人もいる。顔が見れない、話ができない、とも昔の文通友達を思い起こさせる。E-mailではとても明るく返事を書いてくるのに、会って見ると相手と目を合わせることも出来ず、一言も話さないような人だったということもある。
Eharmony.comの場合、何ページもあるプロファイルを埋めなくてはいけないが、これは「相性」のマッチングにEharmony.comこだわっている結果。出会ってみたところ、宗教、食や政治観があわないと関係は続かない。これは、こういう無駄を最初に省いてしまおう、最適な相手を最初から見つけよう、というアイデアだ。これならステーキ屋にベジタリアンを誘うような悲劇を避ける事が出来る。しかし、プライバシーはまだまだ問題だ。自分のプロファイルをどこまで公開出来るのだろうか?宗教を持っていないので、そういったウェブサイトの自己紹介に「無神論者」と書いてみたところ、それを見つけた敬虔なクリスチャンである会社の同僚にイヤミのメールを送られた人もいる。
古風に出会いを求める人は、Gymや本屋に顔を出す。LAの24 Hour Fitnessに顔を出した女性は、積極的に迫ってくる男性群に驚いたとか。San Francisco Bay Areaの場合、場所柄もあって同性愛者がGymで相手を探しているケースが多い。シャワーを浴びていたら(米国にGymのほとんどのシャワーには仕切りや扉が無い)、隣の男性の視線が痛かったこともある。友人は週末の時間の多くを本屋で女性探しに費やしている。週末に本屋に居るということは、デートの相手が居ないという証拠だからだそうだ。
未婚の日本人男性はどうやって結婚相手を見つけているか?正直にいって東洋人男性はあまり人気が無い。日本人男性で白人系アメリカ人と結婚しているケースが少ないのがその証拠だ。だからといって、日本人女性を探しても、米国に暮らす結婚適齢期の女性の数も限られている。自分の結婚相手を探すためだけに日本人のデート・クラブを作った人もいるくらいだ。小規模ながら、あちこちに日本人のデート・クラブがベイエリアには存在する。
一番確実なのは、日本に相手を探しに行く、という手。アメリカに暮らせるというイメージも手伝い、米国暮らしの日本人男性は日本ではモテる。日本の結婚案内所に登録した日本人男性は、日本に旅行にいった一週間毎日、朝、昼、夜と一日3人の女性に会わされたらしい。これで結婚相手はすぐ見つかるとは限らない。まず、結婚相手の英会話能力は必至だ。やはり日常会話程度の英語力がなくては生活はつらい。一週間内に会った21人の女性の中の何人が英語をしゃべれるのだろうか?上智大学など英語に強い学校の女性達と合コンするのが良い、という意見も出た。
大事なのは、日常会話は「最低限必要」であるということ。トラブルに巻きこまれば、法に関する英語を知らなくてはいけないし、病院にいけば医学用語をしらなくてはいけない。契約社会のアメリカでは契約書を読みきる力が必要だ。交通事故にあって保険会社と揉めていたところ、保険会社はバンバンと通知を書いて送ってくるが、自分の英語力の弱さのため、キチンとした返事が書けないという問題も耳にした。日本人である自分の妻が病院や歯医者に行くのに全てつきあわなくてはいけない人もいる。
さて、日常英語が出来る女性を連れてきても、自分にアメリカ国籍が無いと女性はSpouse Visaでしか滞在できない。Spouse Visaの欠点は、仕事をしてはいけない、ということだ。生活費が高い上、レイオフが当たり前のように起こるシリコンバレーで、自分の給料だけで妻を養っていく余裕があるのか?Double Incomeで無くても生き残れる自信があるか?理想でしかないが、手に職がある女性を日本から連れてくることができたら最高だ。
自分がグリーンカード申請中なら、自分の結婚相手を「追加」することができる。自分にグリーンカードが出れば相手にも自動的に出る。不思議な話だが、既にグリーンカードを持っている日本人と結婚をしても、その結婚相手にグリーンカードはすぐに出ない。10年以上もの手続きが必要らしい。日本で合コンに顔を出すタイミングは自分にグリーンカードが出る前!
特に駐在員の日本女性に多いが、英語が不自由のため、他の外国人との交流が少ないのが彼女達。どうしても付き合うのは同じ日本人達となるが、そういった日本人社会はとても狭い。グループ内の権力争いや村八分のようなイザコザもよく耳にする。そういった狭い日本人社会が嫌いで付き合わないと、今度は孤立してしまう。一人で時間をつぶすのが好きな人は別だが、そうでない人は孤独に負けてノイローゼになってしまうという話も聞いた。そういう意味で、趣味のある人は強い。趣味があれば、そういった同好会に顔を出したり、自分一人でも時間をつぶせるからだ。趣味のある女性を探そう。
最後はシリコンバレーの日本人女性について。日本人女性は一般的にどの国の男性にも人気がある。日本人男性と異なり、多くの日本人女性がこちらで米国人と結婚をしているのがその証拠。昔は「白人の彼氏」がいることがオシャレだった時期があったが、今の女性はもっとスマートに人種に関係なく相手を探している。米国に暮らす(アベイラブルな)日本人女性の数は男性の数より圧倒的に多く、日本人用結婚案内所に登録している日本人女性の数も増えているらしい。
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