10月ギークサロンは、300を超える楽曲・CD をリリースし続け、SEGAのゲームサウンド技術にも携わり、現在はゲーム向けミドルウェア開発の米国法人にてご活躍中の本間清司氏 にホストしていただきました。
佐藤正博氏によるレポートをお届けします。
—-
普段なかなか接点の少ないサウンドエンジニアリングについてお話していただけました。
まずはゲームサウンド編。


ゲーム音楽が音源ハードウェアの進歩に伴い、スペースインベーダのようないわゆるピコピコ音からリアル指向に至った話。ゲーム音楽に求められる
ゲームサウンドをどんな人たちがどんな役割で作り上げていくのか。ディレクターや企画担当がゲームの雰囲気を元に欲しい曲のイメージをクリエーターに依頼、上がって来た曲を限られたリソースで再現する為にサウンドデザイナ、サウンドプログラマが頑張る図式等を話されました。最近のゲームでは声優が声を当てることも多く、その音声収録時の苦労話や、ディレクターの「とにかくアゲアゲで。」「なんかこうバコーンと行っちゃって。」等の抽象的な指示には困った等のこぼれ話も。
携帯電話向けマスタリングエンジニア編。
当時の仕事場の写真を元に、機材の役割等を解説されました。等ラウドネス曲線や言語認識における周波数特性等で人間の聴覚特性を解説、続いて携帯電話付属スピーカーの周波数特性やメーカー各社の音に対する姿勢などの話、それらを踏まえ、数多い各社数世代に渡る携帯電話機をグルーピングして、それぞれのグループごとに音を調整するとの話でした。こぼれ話として日本の携帯電話はヘッドフォンジャックが独自な事が多く普及率が低いので、ヘッドフォン向けには特には調整ていなかったと言う話も飛び出しました。
最後は「サウンドはハードとソフトのバランスが重要」との言葉で締めくくられました。
その後、話の中で出た「10%程度なら尺の違いはツールで誤魔化すことも出来る」実証実験を行いましたが、残念ながら時間切れで終了となってしまいました。実験は後日本間氏のブログにて公開されました。