8月のギークサロンではスタンフォード バイオデザインのグローバルファカルティであり東北大学病院臨床研究推進センターバイオデザイン部門の副部門長でもある脳神経外科医の中川 敦寛先生をお迎えします。

世界・日本の医療機器市場は順調に拡大している中で、実は日本の貿易収支は大幅な輸入超過となっており、一部の診断機器を除いて競争力が高いとはいえないのが現状です。その原因の一つとして、医療機器に携わる産業側の開発者が患者さん、医療従事者の抱える「真の」ニーズを十分に理解していないということが課題となっております。

そこではまさにスタートアップのように、病院や患者のニーズを掘り起こして問題解決が出来るプロトタイプを開発できる人材が必要になっています。中川先生は東北大学病院で実際に企業の開発者が医療現場に入って、ニーズを探索するためのベッドサイドソリューションプログラム(アカデミック・サイエンス・ユニット)の構築に関わり、観察したことから「真の」ニーズを明らかにし、バイオデザインプログラムなどを通じて、課題を解決するための方法のプロトタイプ開発とそのための人材育成に関わっております。

当日のサロンでは中川先生にバイオデザイン・プログラムの内容や東北大学病院での実例についてお話頂きます。バイオについての技術的な話ではなく、実際の問題解決へ向けたお話ですので、皆様お気軽にご参加頂ければと思います。

参加申し込みはmeetupより:http://www.meetup.com/JTPA-Japanese-Technology-Professionals-Association/events/224393706/

8/28 金曜日 パロアルト 19:00開場、19:30時より中川先生のスピーチ開始

参加費は$8。軽食つき。学生/賛助会員は無料になります。その場合はmeetupにて豊田か山中までご連絡下さい。


■アジェンダ:

・日本の医療機器開発の現状

・医療イノベーションのための社会インフラとしての病院の役割
(東北大学病院ベッドサイドソリューションプログラム(アカデミック・サイエンス・ユニット)

・ 「真の」ニーズを見極め、ニーズを満たすためのプロトタイプ開発:バイオデザイン

■スピーカー:

中川 敦寛 (なかがわ あつひろ) 氏

スタンフォード大学 バイオデザインプログラム グローバルファカルティ
ジャパンバイオデザインプログラム コ ディレクター (*)
東北大学病院 院内講師 (脳神経外科 / 高度救命救急センター)
東北大学病院 臨床研究推進センター バイオデザイン部門 副部門長
AO CMF / Local Faculty
内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)「セレンディピティの計画的創出による新価値創造」プロジェクト9 臨床実証プロジェクト・リーダー

(*) 医療・健康分野は日本の再活性化のための重要な産業と位置づけられ、今年4月には安倍総理がシリコンバレーを訪米された時の演説でも日本の3大学(大阪大学、東京大学、東北大学)および医療機器連合会がスタンフォード大学バイオデザインプログラムと連携し、ジャパンバイオデザインプログラムを開始することがアナウンスされました。中川先生は頭部外傷を中心に救急医療、複数の医療機器開発のプロジェクトマネジメントに従事する一方で、同プログラムのグローバルファカルティの一人としてこのプログラムを通じて日本で医療・健康分野でのアントレプレナー育成に関わるためにグローバルに活動されています。

■プロフィール: http://www.nsg.med.tohoku.ac.jp/doctor/detail/id=13

1998年 東北大学医学部卒業
2004年 東北大学大学院博士課程修了(医学博士)
2006年 東北大学病院 助教(脳神経外科/高度救命救急センター)
2008年 カリフォルニア大学サンフランシスコ校脳脊髄外傷センター神経外傷フェロー
2013年 東北大学病院臨床研究推進センター バイオデザイン部門(副部門長)
2014年 東北大学病院 院内講師
2014年 内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT) 「セレンディピティの計画的創出による新価値創造」臨床実証プロジェクト・リーダー
2015年 スタンフォード大学バイオデザインプログラムグローバルファカルティ研修

受賞/論文 多数: (上記プロフィールのURLをご参照下さい)