去る12月10日、第三回技術交流会が開催しました。
当日は、初参加の方5名を含め、15名の方々が参加されました。
今回は、Mountain ViewのGlobal Alliance Partnersの会議室をお借りしました。同社のCEOであり、JTPAのボードメンバーでもある原さんには、この場を借りて改めて御礼を申し上げたいと思います。


当日のアジェンダは以下のとおり。
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6:30 ネットワーキング
7:00 モバイル網、携帯についてプレゼン (栄籐さん)
8:00 アプリケーション例 グループディスカッション
9:20 ラップアップ
以下は、当日の議事録として残します。
1)プレゼンテーション(栄籐さん)
主に携帯電話に関するモバイル網に関して、
今までの歴史から今後の見通しについて、技術概要から
ビジネス面も含めてDocomo Labの栄藤さんに
話していただきました。
内容要約:
携帯電話に関しては、インフラ、端末含めて 日本、韓国が他国を引き離して最先端を行っている。今の日本の状況が3年後にアメリカに起こるくらいではないか。
モバイル網の通信標準は、ひとつの標準にはまとまりきらず、ヨーロッパ式、アメリカ式、日本式の三つ巴の戦いとなっているのは周知の事実。
通信の歴史は、1G,2G,2.5G,3G,3.5G, そして将来の4Gと進んでいくが、技術的には2.5Gの時代にパケット網を整備した事が非常に大きい。これによって、i-modeに代表されるインターネット網への接続が可能になった。3Gへの移行は、契約者の増大により、搬送波が逼迫したのでより高い周波数への移項が必要になったことが主原因ではあるが、データスピードが大きくなったことで、モバイル環境に必須な通信のデータレイテンシーが非常に小さくなったことは、アプリケーションに大きな可能性をもたらす上で、注目すべき点である。
更に周波数の高い4Gへ進む方向が一つの道であるが、一方で、現在のサービスと他の近距離無線通信技術との融和も進んでいる。IrDAやBluetooth等をもった端末、磁気カードの埋め込みで、近距離通信や非接触型のアプリケーションをカバーしようとする端末が市場に出始めている。あるいは無線LANに接続できる端末などもホットな話題となりつつある。
しかし、例えば無線LANの場合などは、消費電力の問題、Mobilityの問題、Coverageの問題など、向上しなければいけない部分が残っている。
ビジネスに目を向けると、インフラプロバイダー、ソフトメーカー、アプリケーションプロバイダーの間で、棲み分けをめぐる模索が今後10年間は続くと見られている。各陣営とも、今後のキラーアプリケーションと、それを取り巻く環境をどう自分達のビジネスに絡めていくのか、他の陣営を牽制しながら、生き残りをかけた争いに突入すると思う。
携帯とノートPCの違いとしては、CPU Power, ROM Size, RAM Size, 消費電力、Hot Stanbyの有無, Reset Keyの有無などで、絶対的な違いが今後も存在するのは確実。
以上、かなり割愛させていただきました。
詳細は、発表していただいたベースのスライドを参照してください。
http://www.docomolabs-usa.com/pdf/What%27s%20next%20for%20Mobile%20Networks%20and%20Services.pdf 
2)グループディスカッション アプリケーションに関して
前回分かれていただいた3グループで、引き続きアプリケーションをつめていただきました。各グループ内で、夢は広がっているようです。。。 来年の早いうちにそれぞれのグループに発表していただこうと思います。
3)お知らせ
以下は、準備委員会からのお知らせです。12月6日に開催された準備委員会にて話された、会の全体的方向を示すものです。
技術分科会の大まかなスケジュール:
2004年12月末にプロトタイプ作成を目指します。
それにあわせて各フェーズは以下のようにします。
* コンセプトフェーズ 1-4月
* デフィニッションフェーズ 4-9月
* デベロップメントフェーズ 10-12月
コンセプト、デフィニッションを決める際には、話し合いが原則とするが、最終的なプロダクトのデフィニッションの決定は、会の中から3人を選出して、最終決定権をゆだねます。
選出の具体的な日程は、今後決めます。
次回以降のスケジュール:
1月28日(仮決定)、3月3日、4月5日
1月は、IPに関する法律セミナーを、弁護士の方を招いて話していただきたく思っております。
これからコンタクトする予定ですので、実際の日程は前後する可能性があります。
以上
松宮 博