去る2006年3月9日〜12日に開催致しました第4回シリコンバレーツアーに参加された方々から感想をお寄せいただきましたので掲載致します。
青江 光敏
大学院生・情報工学専攻
「シリコンバレーの雰囲気」や「シリコンバレーで働くこと」に関する情報は、よくよく考えてみるとツアーに行かずともパネリストの方々のブログなどウェブから得られるものが多く、そういう意味では基礎知識はあらかじめ持っていたともいえます。しかし、今になって思うのは,言葉では伝わりづらい空気や,人々のいきいきとした様子を肌で感じ取ることこそがこのツアーの一番重要なポイントなのではないかということです。そして少なくとも私にとっては、ツアーを通して「やるしかない」という強い前向きな気持ちが沸いてきただけでも、このツアーに参加した大きな意味があったのではないかと思います。
鮎川 翔太郎
大学生・生命科学専攻
このツアーに参加するにあたって、私には二つの目的がありました。一つは将来研究者を目指す者として基礎研究と産業がどの様に結びついているのかを知ることでした。残念ながら、この問いに対する明確な答えは見つかりませんでした。しかしツアーを通してそのヒントになるようなものは沢山得られたので、これらを元に自分なりに答えを探して行きたいと思います。もう一つの目的は様々なバックグラウンドを持つ人達と知り合うことでしたが、こちらは大成功でした。普通は中々会えないようなシリコンバレーの研究者、起業家、経営者の方々と直接話をする場を与えられ、様々な意見を聞くことが出来ました。また他の参加者の方々ともいろいろな話をして、意見交換をさせていただきました。皆さん意識の高い人達ばかりで非常に良い刺激を受けました。このツアーで得たものを将来に活かすべく努力していかなければならないと感じています。
太田垣 慶
大学院生・エネルギー科学専攻(ツアー時)
インターネット会社勤務(現在)
このツアーで得た一番の収穫は「やりゃーいいじゃん」という精神である。シリコンバレーにおいて、アイデアを発することはたとえそれがユニークであってもさほど重要ではない。大事なのは「行動/実践を伴うアイデア」である。私はツアー参加中、エンジニアとしてのキャリアと非エンジニアとしてのキャリアについてずっと考えていた。いまでも明確な認識はできていないが、非エンジニアとしてのキャリアをスタートしていく私は、情熱でもってエンジニアと協調し、世に価値のあるサービスを発信していきたい。まずは日本から。このツアーでの出会いを大切にしていきたいのはもちろんのこと、今後参加するであろう方々とそう遠くない未来にお会いできることを楽しみにしています。
佐々木 亨
大学院生・技術社会システム専攻
大変意義深いツアーでした。シリコンバレーという土地、そこにある大学や企業を実際に目にするという経験もさることながら、何よりそれぞれの分野でご活躍される一流の方々とコミュニケーションし、考え方を学ぶことができたことがすばらしい体験だったと思います。エンジニアにせよ、経営者にせよ、それぞれがそれぞれの価値観を持って切磋琢磨し、相乗効果を発揮して価値を創出しているということがリアルに理解できました。自分が今、持っている価値観というのは何だろう?今まで日本で出会ってきた人はどういう価値観を持って動いていたのだろう?どういう人となら自分は気持ちよく仕事をしていけるだろう?そういうことに目を向けるきっかけになりました。また、本ツアーを企画・運営されるに当たってJTPAの方々は多くの投資を我々にしていただいたと思います。貴重な機会を与えてくださったことを感謝すると同時に、JTPAのような横のつながりにおいて価値観や知識の交換が積極的になされることがシリコンバレーらしさであり、強みにつながっているのかもしれないとも感じます。
芝田 篤史
大学院・機械系専攻
このツアーはとんでもなく贅沢なツアーなのではないか!ということに最終夜に気付いた私は愚かだったと思うくらいに、このツアーの良さは後からジワジワやってきます。帰国後は後輩に「必須だ!」と自信を持って薦めることができるほどに、本当にいいツアーでした。だからといって、シリコンバレーは最高の場所だ!と言いたい訳ではありません。私はこのツアーに参加して、日本で頑張ろう!と強く決心しました。それは海外で働きたくないというのではなく、「日本で頑張ることで世界に大きく貢献できる」ということもまた真実だと、このツアーで直感できたからです。加えて、日本は日本の中から新しいことを生み出すのが弱い以上、(素材を輸入してそれを加工・輸出して日本が成り立っているように)海外から新しい情報や技術シーズを仕入れていかなければならないのもまた、日本の宿命であるようにも感じました。日本国内で言われている「国際人」に求められている点も、そこに尽きるのかなとも思いました。ただあくまでこれは、比較的伝統的な機械系畑を歩んできた私の感想ですが、これからの私にとって非常に貴重な体験になったと帰国後も強く感じています。スタッフの皆様には本当に心から感謝しております。ありがとうございました。
内藤 淳平
大学院生・機械工学系専攻
私がこのツアーで出会った人々は皆、この土地で働くことの喜び、楽しみや面白さを思いっきり表現していました。その人々との交流を通して私は「仕事」というイメージが大きく変わりました。自分が好きなことを楽しんでやる!自分の仕事に誇りを持つ!生活の中で喜び・楽しみとして存在している印象を日本によりも強く感じました。厳しい競争を強いられる中でも、自分の力を出し切り評価されるということは自分の「腕」を頼りに生きる人にとって最高に羽ばたける環境であり、自由であり、質のよいアウトプットを生むという意味でもこれからより求められるものであると感じました。私も仕事に誇りを持って、楽しさをおもいっきり語れるような生き方を目指します!
中谷 理絵
ソフトウェア会社勤務
私は前からシリコンバレーで働きたいと思っていましたが、このツアーに参加してそれが具体的な目標に変わりました。このツアーでSVがどんな所かを学ぶ事が出来ました。私はソフトウェア技術者ですが、ツアーに参加してSVで働いてみたいと強く思いました。また、セッションや会社見学だけでなく、懇親会などでSVで働いたり勉強している方の生の声が聞けたのも、なかなか体験できない事だと思います。今回のツアーで学んだ事を活かして自分のキャリアパスをまじめに考えていきたいと思います。
本間 佳奈子
大学で数学専攻、現在は大手電機メーカーSE
何故シリコンバレーで働きたいのか。何故日本で働きたいのか。何故その会社で働きたいのか。何故その仕事をしたいのか。常に考え続けて、自分に合ったシステムがある場所を選べばいい。もし日本のシステムが自分に合わないのなら、シリコンバレーで働くという選択肢もある。そのための手段は思っているよりもたくさんあるし、思っているよりも「ありえない」ことじゃない。……ということを五感を使って学べました。日本にいると肩に力を入れて考えがちですが、時折ツアー中の思い出を振り返って、要らない気負いを振り払ったり、わからないことを考えたりしながら、しばらくSEとして、また技術者を目指す者として修行したいと思います。ツアーでお会いした皆様には大変感謝しています。特に女性からの視点でシリコンバレーや技術者について語ってくださった田中さん、松原さん、渡辺さん、久保さんには改めてお礼を申し上げたいです。考え込むことだらけでしたが、シリコンバレーでは女性も男性も同じ条件の下に大変そうで、勇気付けられる部分も多かったです。どうもありがとうございました!
宮崎 輝
大学生・法学部
今回のツアーに参加して、素直に楽しかったと言えることはとても大切なことだと思う。これでもか、というほど過密なスケジュールであったが、ツアーで出会った人、ツアーで得た経験はすばらしいものだと思えるからだ。このツアーで得た経験は、これからの自分の行動に大きな影響を示すだろうと思う。それはきっと他の参加者も同じはずで、それぞれがこれからどんな形で経験を結果に結び付けていくかがとても楽しみであり、また私の活動にも期待をしてほしいと思う。
宮本 瑛
大学生・社会情報学専攻
充実を極めたセッションの数々、講師の方々やJTPAのみなさんとのざっくばらんなやり取り、そして同期の仲間たちとの濃密な交流と、このツアーが行われた三日間は息つく間もないくらい濃密で、とても充実したものでした。五感を駆使してフレッシュに現地の風に当たること、カリフォルニアの澄み切った青空を直に感じることで、日本にあっては決して経験できないアメリカ的なものを体で感じ取ることが出来たと思います。自分にとってこのツアーは、そんな忘れがたい原経験となりました。
吉田 晃典
大学院生・情報知能工学専攻
セミナーや会社見学を通して、シリコンバレーの労働環境やカルチャーのよいところを日本にも取り入れたいという思いが大変強くなりました。そしてエンジニアとはどういうものか?を再考するきっかけになりました。また、セミナーや見学だけでなく、同じ興味を持ちつつも様々なバックグラウンドを持つ人たちとの出会いはとても素晴らしいものでした。考え方、知識、出会いなど色々なものを得たと思います。正直たった三日でこのような素晴らしい体験をできるとは思いもよりませんでした。
大学院生・材料化学専攻
シリコンバレーに集まる技術志向の会社の技術運営を垣間見たいと意気込んで渡米したが、想像したものとは違うものだった。スタートアップの実際は、研究のプロフェッショナルが先導していく現場だったのである。私は運営手法も“技術開発という土壌で仲間と共感しないことには、革新的な技術開発は進まないのではと感じた。講演者の方々の専門性が違えどこの地で働くための哲学は一貫しており、この信念を原動力にしているのだと考えることができた。
大学院生・電子工学
シリコンバレーで働くことが日本で働くこととどのように違うのかについて非常に具体的な話をたくさん聞くことができたので、とても参考になった。おかげでシリコンバレーだからといっても誰もが起業するわけではなく、案外普通な面も多いということを認識できた。自分のキャリアを考えていく上で何を重視していくのかを考えるきっかけになり、英語を学ぶ必要性を再認識させられたことも大きな収穫である。そして、なにより日本全国の同年代の意識の高い人々と知り合うことができたのがよかった。このような機会を提供してくださったスタッフの方々にはどれほど感謝しても足りないくらいである。
IT企業・プログラマー
4日間といえど、一言ではとても表せない程の体験がツアーには凝縮されていました。エンジニアとして天国のようなシリコンバレーの環境を肌で感じたり、聞いたりすることができたというのもかなりの収穫でしたが、参加者はアクティブな人の集まり、講演者は贅沢ではないかと思うくらい素晴らしい方々。ここでの出会いが大きい収穫だったのではないかと思います。あと、講演者の方に「突き進め」と言われたのが私の中で何か吹っ切れました。これからも自分の好きな道、信じている道をこれでもかという位に一生突き進んでいこうと、このツアーを通じて改めて決意しました。
大学院生・情報科学専攻
就職活動をやった後に今回のツアーを参加したが、キャリアに関する考え方の視野が非常に狭いことを実感した。シリコンバレーには漠然とした憧れしかなかったが、世界中の人が様々なルートで様々な目的で集まっているように感じた。今後は何をどのようなスタイルで働きたいかを人生のその都度考えて、特定の地域にとらわれず様々な場所で自分にあった生き方というものを見つけていく必要性を感じた。また、その国の文化や環境に生活レベルで適応しないと長く働いていくことは難しい。今回は実際に活躍されている方の等身大の生活レベルの話まで聞けてとても参考になった。
大学院生・応用生命化学専攻
今回のツアーでは書物、ネットなどで得られる加工済みの情報に加えて、より現実的な側面からシリコンバレーで働く、シリコンバレーでクラスということの具体的な情報を得られることができた。シリコンバレーはすばらしいところだ!と、良い面ばかりを強調するのではなく、メリット、デメリットの両者を実際にそこで働き、生活している人の視点から教えてくれたように思う。
IT企業勤務
周りの先輩たちが「シリコンバレーはすごい」と言っていて実際にどこがすごいのかを見たかったことと、自分のキャリアについて考えていたところにツアーの募集が開始されたので参加を申込みました。実際にシリコンバレーに行って、技術者が生き生きと働いている環境を見て、やはりすごい土地だと確信しました。これは百聞は一見にしかずだと思います。シリコンバレーがシリコンバレーたる理由を体で実感することができました。あと同世代の意識の高い仲間と出会えたことが一番の収穫です。
***************************************
第4回参加者の皆さん、早々にフィードバックをお寄せいただきありがとうございました。大変充実したツアーとなったと思いますが、これも皆さんの熱意ある姿勢のおかげです。
また、こちらのポッドキャストではツアー中に録音した参加者の生の声を聴く事が出来ます。上のツアー後の感想とはまた違う、リアルなお話を聴くことができます。
今後の本ツアーに参加を希望される方へのご案内ですが、次回シリコンバレーツアーは2007年春開催の予定です。決定次第、このサイトで告知・案内させて頂きます。
コメントは停止中です。