所属: 東北大学理学部物理学科
研修機関名: Quantum14,Inc. (JETRO BIC内)
研修期間: 2003年 2月24日〜2月28日
ベンチャー企業のトップはとにかく高いモチベーションがないと務まらないなというのが実感でした。学会時など、機会のある時には情報収集+ネットワーキングを怠らず、常にアンテナを張って市場の動向を見極めるなど毎日が勉強との事でした。常に進歩していかなければならない、そのダイナミクスを体験できたのが大きな収穫でした。


・インターンシップ募集時に望んだこと
今回BLS内でこのインターンシッププログラムの担当になった事もあり、実際に自ら体験する事によりこのプログラムの何が有意義でどういう課題があるのかを発見する事。また漠然とベンチャーの聖地とも呼ばれるシリコンバレーとはどのようなところか、またそこで働いている人たちはどのような人たちで、どのような意識をもっているのか、に興味があったためそれらを目で見て、肌で感じる事。
・研修を受けるための準備
飛行機のチケット確保。(お薦め: CAS-tour (http://www.castour.com)、安いです。)
宿泊地の確保(今回はStanfordの友人宅にStayさせてもらったので、そのお願い)
レンタカーの手配(Dollar Rent-a-carを使用。日本から事前に予約を入れました。詳細は備考欄)
インターン受け入れ先との大まかな活動内容と初日の予定の確認。
・研修内容
Nanotech2003 http://www.nanotech2003.com/ への出展ブースの準備と手伝い
Quantum14社のウェブ製作
・職場で感じたこと
Quantum14社は01年11月に出来たばかりの将にスタートアップの会社で、CEO冨田さんの毎日のactivityの高さにはまずとても驚きました。常に気持ちを高めて目標に向かってがんばる姿勢、これこそ将にスタートアップのベンチャー企業に必要なものではないかと思いました。また、Californiaの気候やその土地柄もあるのでしょうが、とにかく皆さんとてもフレンドリーで明るいです。そしてJETROの皆さんや、InnovationEngine社(VC)の皆さんが会社のために様々なサポートをしていて、ベンチャー企業は決して一人だけで成功できるわけではなく、そこには多くの人の協力があり、意識を共有するチームが存在するという事実を目の当たりにする事ができました。
・研修を終了して
ベンチャー企業のトップはとにかく高いモチベーションがないと務まらないなというのが実感でした。学会時など、機会のある時には情報収集+ネットワーキングを怠らず、常にアンテナを張って市場の動向を見極めるなど毎日が勉強との事でした。常に進歩していかなければならない、そのダイナミクスを体験できたのが大きな収穫でした。また、何か強みを持つことの重要さ(自分は「これができる!」ということを持つこと)を知ることもできました。これがないと単純に仕事がないわけですね…
・感想
今回は本当に短期間でしたが、それでもこのSVには得るものがたくさんありました。まずは英語、嫌というほどその重要さを思い知らされました。スムーズな会話が出来ないと皆さんとコミュニケーションがとれないわけで、特にイベント時はとても苦労しました。日本にいるとなかなか使う機会がないですが、語学は毎日の積み重ねが大事なのでコツコツ慣れていきたいと思います。そして、SVの皆さんは一人一人が日本と違って自立しているというか個性がはっきりしていると感じました。また、その事と関係するかもしれませんが、皆さん家族を大事にしているな、という印象を受けました。日本のように残業を遅くまでやるよりも朝早く出勤して時間通りに終わらせ、夜は家族と過ごすという生活パターンの方が多いと伺いました。家族の重要さが日本での意識とははっきり違うと認識した瞬間でした。 今回のインターンシップでは、先端の高いレベルで仕事をする事の楽しさと大変さ、ゆとりある幸せな生活とは?、何のために働くのか、・・・考えさせられる事がとてもたくさんありました。
・備考欄
レンタカーについて・・・シリコンバレーはやはり車がないと移動に苦労します。しかしアメリカの他地域に比べ電車などの公共交通が整備されているため、目的地がCaltrainなどの公共交通機関沿いにあれば車が無くても生活はできます。しかしこれらは日本に比べれば実用性が低いので(実際私の訪問中は週末Caltrainは動いていなかった!)出来る事ならレンタカーをゲットする事をお薦めします。これは日本から予約していった方が無難。安くなるプランもあります。注意としては、日本から予約する場合は最低10日前にはしないと確認証が受け取れない場合があるので早めに済ませましょう。また運転可能最低年齢は21歳(会社によっては25歳)以上なので、それ以下の方が車を借りるのは不可能です。(どこかに借りられるところがあるかもしれませんが・・・)さらにほとんどの場合、25歳未満の場合は追加料金をとられます。(これが結構大きいです)また複数人で行動する場合、追加ドライバー登録も現地カウンターでする必要がありますが、(大手は)25歳以上の方しか受け付けてくれません。そして、出来るだけ一週間単位で借りた方が割安感があります。また受け付けカウンターで契約書にサインする時、余分な保険が付いていないか、車種は希望通りか等々、しっかりチェックした後サインしましょう。混んでいるとせかされたりしますが、サインしてからでは変更が効かないので無視して冷静に内容を読んだ方がいいです。受け付けの人も契約書作る時、口頭で内容を聞いてきますが結構いい加減のような気がします。
・プログラムに対する意見・要望
お忙しい中、中町さん、佐藤さんには大変お世話になりました。一週間(実質5日)という短い期間でインターンシップというよりも「体験」という意味合いが強いものになりましたが、それでも得るものがたくさんありました。本当にありがとうございました。実際体験して感じた事を数個挙げさせていただきます。
1、インターンシップ+アルファ(イベント等)が効果的。
せっかくの滞在で、しかも短期間ならばインターンシップだけではもったいないように思いました。JTPAのワークショップや個別の企業訪問、またはStanfordの学生との議論など、これら私が体験した事はインターンシップの内容と同等、またはそれ以上に印象に残るものとなりました。次回第2弾として募集をかけるときは、こういったことも一緒に宣伝してみるのがいいかもしれません。短期間では出来るだけ多くの人に会う事がとても意味ある事のような気がします。
2、同時期に複数名の学生を募集すべき
今回は同じ時期に4人の学生がお邪魔しましましたが、このように時期を合わせて複数名研修を行い、その間にその学生たちが会う機会を設け仕事内容などいろいろ話したりする事もとても意味のある事だと思います。今回は4人とも知り合いだったため仕事が終わった後に会い、食事に行って語る機会があったのですが、そこで話す事によりインターン内容や会社をより客観的に見る事ができるようになると思いました。要は、仕事が終わった後の夜も有意義に使えた方がいいということです。(それは人によるかもしれませんが・・・)それともう一つ、費用面から考えると、もしお互いが了解するならホテルやレンタカーなどシェアできる事はシェアした方がお得です。