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JTPA ギークサロン
「洛西一周氏と新しいインターフェイスの発想について語る」
8月8日金曜日午後7時
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インターフェイスとは人間とシステムをつなぐ部分のこと。開発現場においてはコンセプトとプログラミングとデザインの中間にあるもの。中途半端な存在だが最近成功している企業はインターフェイスが競争優位になっていることも多い。過去のプロダクトの事例を持ち出しながら、発想と設計において意識していること、成功例、失敗例、インターフェイス設計に役立つ工夫などについて洛西氏が話します。
洛西の開発手法:
インターフェイス屋さん、つまり発想屋さんになる
デザインから考える
人の話から考える
自分の苦い/うれしい体験から考える
他のサービスやシステムから考える
洛西プロダクトのメインコンセプト:
何かを作る/入力する障壁をとにかく減らす
きれいなものを作るコンピュータから書き散らすためのコンピュータへ
Notaが目指すのは、Web上のカジュアルなコラボレーション
現場で役立つインターフェイス設計の工夫あれこれ:
いわゆるプログラミングの教科書の逆を行くインタフェース設計論
・エラーをまるめる
・最初の負担を減らす
・操作完了前インタラクション
・コンマ一秒でこれだけ差が出る
・非合理的なレイアウトを活用する
・驚き最大の法則
・音を効果的に使う
・プラットフォーム(またはインターフェイスガイドライン)に逆らう
スピーカー: 洛西一周 (らくさいいっしゅう)
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100万人以上の利用者を持つソフトウェア「紙copi」や「NOTA」の開発者。
インターフェイスデザイナー。「人間味ある」ソフトウェアづくりを模索している。
2007年米国にて起業。Nota Inc代表。その他、数々のヒットを飛ばすジョークウェアの作者としても売り出し中。
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—-以下、イベント情報詳細です。—-
投稿者: JTPA Archives Page 10 of 39
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海部美知氏セミナー「通信からみたネット世界」開催レポート
7月18日金曜日午後7時
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通信関係専門のコンサルタントであり「パラダイス鎖国」を執筆された海部美知氏をお招きしセミナーを開催しました。
以下は 松内良介氏によるレポートです。
■キャリアとネットサービス事業者
GoogleやAmazonのようなネットサービス事業者の成功により、通信キャリアは「土管」(dumb pipe) の地位に追いやられてしまうのではないかという懸念がある。 土管 = 競争によりARPUが低い = ビジネスの成長性が描けない、であるので通信キャリア各社は土管にならないための展望を描くのに懸命。
そんな中、7/18の講演は、通信キャリアのこれまでの歴史を俯瞰しながら、今後の展望について考察するという主旨でした。
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海部美知氏セミナー「通信からみたネット世界」
7月18日金曜日午後7時
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[セミナー内容一部変更のお知らせ]
当日はゲストの海部美知氏にJTPAの渡辺千賀がインタビューする形式で進行させる予定でしたが、渡辺千賀の都合により海部氏に単独で講演していただくことになりました。直前の変更でご迷惑をおかけいたしますが、ご理解の程よろしくお願い申し上げます。
変更後の内容は以下のとおりです。
「通信からみたネット世界」
通信関係専門のコンサルタントであり「パラダイス鎖国」を執筆された海部美知氏をお招きしセミナーを開催します。
通信出身者の目から見て「ネット」の世界がどのように見えるか、という話と、会場参加者の皆様とのインタラクティブな議論の両方ができる会にしたいと思います。
テックママのハンドルで親しまれる著名なブロガーでもある海部氏にあれこれ質問できるこのチャンスをお楽しみに!
なお、当日は「パラダイス鎖国」をお持ちでない方のために、海部氏が会場で本の販売をしてくださるそうです。
セミナー終了後にはサイン会も行います。
スピーカー: 海部美知 (かいふみち)
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エノテック・コンサルティングCEO、AZCA Inc. マネージング・ダイレクター。
NTTと米国の携帯電話ベンチャーで日米双方での通信事業開発を経験。
その後独立して、現在はグローバルな通信・ネット分野とその他技術分野において、提携・投資、企業戦略のアドバイスなどを行う経営コンサルタント。
シリコンバレー在住。子育て中の主婦でもある。
著書に「パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」(アスキー新書)、連載に「日経コミュニケーション 欧米潮流」がある。
「Tech Mom from Silicon Valley」 http://d.hatena.ne.jp/michikaifu/ のブロガーでもあり、地元紙ベイスポにはその抜粋である「Tech Momの侃々諤々」が連載されている。
———-以下イベント情報詳細です。———-
今週金曜日に開催予定の中川氏ホストのギークサロンですが、会場に来られない方のために講義の様子をUstreamでライブキャストします(Beta版)。ご興味のある方は現地開催時刻に以下のURLからご覧ください。尚、公開するのは進行スケジュールにあります公式の1時間分のみで、非公式の裏サロンは公開しません。
http://www.ustream.tv/channel/jtpa-geek-salon
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JTPA ギークサロン
「中川智史氏と iPhone アプリケーション開発について語る」
6月13日金曜日午後7時
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今回のサロンは、日本からベイエリアに出張中の中川智史氏にホストしていただけることになりました。
iPhone SDK の概要、UIKit/Objective-C をカバーし、Hello World プログラムのデモを始めとした iPhone アプリケーション開発の入門編を講義します。SDK のダウンロードがまだという人も、Objective-C の勉強がまだで SDK にとっかかりが掴めなかったという人も、これを最初の iPhone アプリを書いてみる機会にしていただければと思います。
スピーカー: 中川智史 (なかがわさとし)
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日本でもっとも使われている IRC クライアント LimeChat の開発者として知られるプログラマ。
OSX、Windows 上でのアプリケーション開発を専門にしている。
Lingr、RubyCocoa、MacRuby などのプロジェクトに参加。
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“5月9日に予定しておりました本サロンですが、諸事情により中止させていただくことになりました。
すでに申し込みをされていた方には、ご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありませんが、ご了承の程よろしくお願いいたします。
今後、より良いイベントを開催させていただきますので、何卒よろしくお願いします。”
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JTPA ギークサロン
「岩本達也氏とシステム・アーキテクチャの潮流を読む」
5月9日金曜日午後7時
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高クロック・シングルコアからマルチコアへの流れは、ここ数年で確実に進化してきた。またGPUの今後については、去年から急に注目が集まっている。
Intelが打ち出したメニーコア・ソリューションLarrabee、AMD/ATIのFusion、そしてCPUを持たないGPUの王者NVidia。果たして数年後のPCアーキテクチャはどのようなものになっていくのか。
ゲームコンソールやコンシューマ機器も含め、チップとシステム・アーキテクチャの構成について昔話も交え、その今と未来について長い潮流の中で考察したいと思います。
スピーカー: 岩本 達也 (Tat Iwamoto)
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日米でデジタル受信機の開発にかかわった後、オースチンとベイエリアでチップ開発に携わる。
現在はグラフィックス関連ソフトウェアの開発マネージャ。
4月11日金曜日午後7時、俣野努氏セミナー開催レポート
MAZDAが世界に誇る「Miata」のデザイナーの俣野氏。元々、日本の大学で工学部に在籍していものの、車のデザインをしたい一心でロサンゼルスにあるカーデザイン界トップの「Art Center College of Design」で学位を修得。現在、サンフランシスコの「Academy of Art University」のIndustrial Design Departmentのトップとして、後進のインダストリアル・デザイナーの育成にあたっておられます。
今回のセミナーは、右手と左手の組み方によって、左脳派、右脳派の人間に分ける事ができるという実験から始まり、話は俣野氏の経歴、そして彼のデザインスタンスの話へと移りました。下記では俣野氏のデザイン理念と実践方法を中心に紹介していきます。
●中身から生むデザイン
表面的なデザインは一時的にはもてはやされるが、長期的に見た場合、消費されてしまうデザインとなってしまう。その点、その車のエンジンなどの機能を含めた性質から考えられた「中身から生むデザイン」は何年経っても人の目を引付ける事のできるものになる。これは、無理のないコンセプト立てができることにより、量産されるまでのコンセプトにぶれが少なくなるからである。例えば、フロントが極端に尖っているスポーツカーのデザインは一見良く見えてしまうが、フロントが極端尖っていることによって、リアからフロントへの線を引いた時の軸が下へと向いてしまい、車が急ブレーキをかけているようなイメージを消費者に与える事となり、時間が経った時に、飽きられてしまうと考えられる。実例として、Miataは運動性の高い車として、この中身からデザインという手法をとっているため、スポーツカーとして長期的に愛される車となっている。他の例をとして、「筋肉質な車」としてデザインされたRX-7は、後の消費者アンケートの結果、体を鍛えるのが趣味というオーナーが7割を占めていた。
●環境から生まれるデザイン。
センターコンソールにあるエアコンスイッチ、オーディオの位置は各国によって違う。これによりどこの国の車かを知る事が出来る。また、この違いは各国のスイッチのニーズの違いによって発生するもので、環境から発生しているデザインだと言える。また、アメリカの車と日本車の違いの例に、生まれ育った国の駐車場の大きさ、道路の広さなどの環境距離感によって、各国のデザイナーはそれぞれの感覚をもってデザインしているといえる。実例として、日本では駐車はバックから入れることが多いが、米国は駐車場自体が広いため、車は全くの逆で頭から入れられる。よって、アメリカ市場に向けてデザインされていたMiataの場合、停車中の車を見る歩行者から注目されるのは車のリア・フェイスとなるり、また、運転中に関しても後ろの運転者から見えるのは、同じくリア・フェイスであり、リア・フェイスにこだわった車にしている。更に、Miataのインテリアの基本色であるベージュを例にとっても、アメリカデザインチームがイメージする色と、日本チームのイメージする色では異なってた。
●俣野氏のデザインスタンス実践方法
俣野氏は彼のデザインスタンス実践方法の一つとして、自分がそのモノになって考えるという方法を紹介。例えば、電気のスイッチ。汚い手で触って欲しくなかったら、汚れにくい材を使う。乱暴に扱って欲しくなかったら、切り替え部分をスムーズになど、自分自らをそのモノ置き換える事で内側からデザインを生む事が可能となる。
講演終了後、懇親会へと移り興奮冷めやまぬ参加者に囲まれ、質問攻めにあうも一つ一つの質問に丁寧に答える俣野氏。参加者一同、普段とは違う分野から、しかも、世界のトップを走るデザイナーから直に話を聞く事ができた、とても意義有る時間となったのではないかと思います。
*会場に来られなかった方のために、セミナーの様子をUstreamで見る事ができるようになりました。ご興味のある方は以下のURLからご覧ください。http://www.ustream.tv/channel/jtpa-geek-salon
(開催レポート by Sunny Tsang)
————— 以下はセミナーの告知文です ——–
3/21/2008 ギークサロン「Erwan Loisant 氏と Flock について語る」参加レポート (by Ryosuke Matsuuchi)
サロンは 19:30 に開始しましたが、途中の 21:00 ごろの中締めを挟んで、夜中の 24:00 ごろまで実に様々な話題が飛び出しました。下記のレポートは、中締めの前・後の内容を順不同で要約したものです。Erwan さん、本当にありがとうございました。
■1. Erwan Loisantさんの経歴
2006年、東京都立大学とナント大学(パリ)の博士課程にて Navigation-based Image Retrieval という研究課題 (例: http://www.dbsj.org/Japanese/DBSJLetters/vol3/no1/papers/Loisant.pdf)
に取り組んでいた彼は、論文を目的とした研究ではなく、実際にユーザーに使われる仕事がしたいと考えるようになっていた。
そのとき学業の傍ら取り組んでいた Flock Extension の開発がきっかけとなり、Flock 社のブログを通じて応募のメールを出してみたところ、Erwan さんが XUL に詳しいこともプラスとなって1日で面接&採用決定、次の日にはビザの準備を開始という展開に。 Erwanさんは入社後、Blog Editor
(http://www.flock.com/user-guide/blog/posting.html) や Web Clipboard
(http://www.flock.com/user-guide/1.0/advshar.html) の開発エンジニアとして活躍中です。
Flock は、FireFox をベースに、People Sidebar、Blog Editor、Feed Reader、Media Minibar などの機能が追加された Web ブラウザです。 先日、iPhone SDK が1日で10万ダウンロードを記録したことが話題になった一方で、Flock は現在、延べ約 3 百万ダウンロードを達成しています
(http://www.flock.com/node/61397)。
Flock社の設立は2005年、最初はガレージでみんな作業していました
(http://www.flickr.com/photos/foolswisdom/61079990/)。 現在は Redwood City とカナダの Victoria にオフィスがあるそうです。 (参加者の廣島さんいわく、Redwood City にもある Beard Papa’s (http://www.muginohousa.com/index.php) のシュークリームは絶品とのこと)
■2. Flock社のビジネスモデル
Flock はどうやって利益を上げるのか? との問いに、「検索が中心です」と答える Erwan Loisant さん。 Google, Yahoo! などの検索広告の流通をめぐる市場の成熟により、 FireFox や Opera のようにブラウザを無料で配布しつつブラウザ開発者が利益を上げる仕組みができつつあります。 Flock 社のブログの Bart Decrem さんのエントリ (http://www.flock.com/blog/creating-sustainable-value) によれば、Webブラウザにはまだまだ改善の余地があり、「We firmly believe that doing right by our users is the best way to build a sustainable, successful company.」とのこと。
現在、Flock のライセンスは GPL (GNU General Public License)。 「それを利用したソフトも GPL で再配布しなければいけない」という厳しいものです。 Erwan さんは、「Flock の Philosophy として、利用したら貢献すべき、というのがあると思います」とのこと。これに対して MPL (Mozilla Public License) や(New) BSD License の場合は そこまでの制限はありません。
参加者の奥井さん曰く「オープンソースというと即『うちの製品はオープンソースではないので、オープンソースの技術は使ってはいけない』と勘違いしている人も多いのには困る」との体験談、まだ GPL 以外の形態のライセンスの認識が浸透するには時間がかかりそうです。
■3. FireFox/Flock Extension の開発手順
Erwan さんは Mozilla の歴史について簡単に紹介してくださったあと (Mozilla の名前の由来は “Mosaic Killer” を Godzilla (ゴジラ) 風に縮めたものだそうです)、さっそく FireFox Extension の開発手順の紹介へ。 開発プラットフォームとして FireFox Extension を選ぶことの Pros, Cons については、Pros としてはマルチプラットフォーム対応が容易であること、JavaScript は特別な開発環境を必要としないこと、 Cons としては multi threading が使えないこと (FireFox API の多くは残念ながら thread safe ではない)や、ドキュメントがあまり整備されていない点があるとのことだそうです。
次に、XPI package の仕組みなどについての紹介があったあと、 具体的に Extension のソースコードを紹介しながら Erwan さんがその開発手順を解説してくださいました。 Flock は、大きく分けて「UIモジュールの追加 (例: People Sidebar, Blog Editor, Feed Reader, Media Minibar, …)」「新しいサービス (twitter とか facebook とか) への対応」という 2 つの方法で拡張することができ、その拡張モジュールは JavaScript または C++ で記述可能です。 たとえば、Flock の API の flockIBlogWebService というインターフェースを使って、 ブログへの投稿をする UI を自分で自由に作ることができます。 基本的な手順は、.idl で定義されているインターフェースを拡張して、 JavaScript や C++ を用いてその実装を提供するという流れです。(具体的なインターフェースについては http://developer.flock.com/ とか http://developer.mozilla.org/ を参照してください。)
続いて、Erwan さんによる XLU (ズルー、と発音) 開発のデモ。 XLU は Mozilla, Flock などで利用されている UI 記述マークアップ言語で、Linux, Mac, Windows のどれでも動作するのが利点です。 ブラウザの中だけではなく、XLURunner (http://developer.mozilla.org/en/docs/XULRunner)
のようなツールを用いてスタンドアロンのアプリとして実行することもできます。 大変便利なマークアップ言語ですが、 Erwan さんによれば「XLU がスタンダードになることはおそらくないでしょう、 Mozilla はそれを意図してはいない」とのことです。
Flock では FireFox に搭載されている技術の一つである XPCOM を使って、JavaScript のモジュールと C++ のモジュールが相互に動作できるようにしています。 Erwan さんによると、「Singleton パターンを実現するためには従来は XPCOM を使うしかなかったけれど、 FireFox 3 からはそれが必要なくなる (新しい JavaScript の仕様でサポートされる?) のでその目的では XPCOM は使わなくてもいいと思う。けど、サービスを作るには必要だから、知ってて無駄ではありません」とのこと。
ブックマークは従来 Flock 独自で開発していたものの、FireFox 3 から登場する Places (http://wiki.mozilla.org/Places) に統合していく予定。 del.icio.us などのサービスも今後 Places を使うようになりそうなので、今後は ブックマークを複数の場所で管理する必要性は減っていきそうです。
この Extension の仕組みを使えば 基本的に何でもできてしまうので、 FireFox や Flock のExtension をインストールするときは (悪いモジュールではないかどうか) よく注意してください、とのことだそうです。
■4. Flock社内の開発プロセス
Flock や Mozilla の Extension を開発するとき、 javascript のデバッグはどうやっているのか、との問いに対しては、Erwanさんいわく「基本はログ出力ですね」。 ブラウザの about:config ページにてjavascript.options.showInConsole を true に設定し、DOM Inspector や Firebug を使いながら開発しているそうです。 Flock社には、Venkman を使っている人もいるそうです。「step実行ができない javascript と、デバッガ環境が充実した C++ と、どっちが生産性が高い?」という質問も出ましたが、C++ は環境ごとにコンパイルしなおす必要がある点がやはりデメリット。
Flock 社内では、trac (http://svn-mirror.flock.com/trac/flock/browser) と Bugzilla を使っていて、svn commit があるたびに自動的に build と automated test が走る仕組みになっているとのこと。 それぞれの Automated test は javascript で書かれていて、テストの成功・失敗を自動的に報告するようになっています。 Test driven とまではいかなくともこの種の自動テストの仕組みは、品質を落とさずにスピーディーに開発をすすめる上では重要な仕組みのようですね。
Mozilla や Flock について自分に必要なバグ修正がある場合は、 たとえば
http://www.mozilla.org/owners.html とかで該当モジュールの関係者 (Peers) を探し、その人に irc.mozilla.org や irc.flock.com で直接コンタクトをとって、 “Hi, do you know who can review bug ###?” とかきいてみるのが有効とのこと。 bug report に「私も困ってます」みたいなコメントを書くのもいいかもしれません。
■5. 今後の技術
ブラウザの未来形は? という質問には、Erwanさん曰く「スタンダードにならないとひろがらないと思います。 例えば SilverLight とかは一時的なものになりそうですね。 たぶん、HTML 5 がその未来を指し示していると思う」。
2月8日金曜日にGoogleでテックリードを務める半谷明氏をお招きし、恒例のギークサロンを開催しました。
以下は、参加者の本間清司氏からの開催レポートです。
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今回のギークサロンは、ケータイ業界にもインパクトを与え始めたgoogleの携帯電話向けソフトウェア基盤の「Android(アンドロイド)」について。
従来の、最前列にアツいギークの方々が鎮座して突っ込みまくるスタイルから180度方針転換して、最後方よりホストを静かに狙い撃ち(?)するスタイルに変更。ホストも途中物足りない様子で「答えられる範囲で答えるから、質問して~」という場面も。
第1部ではSDKセットアップのポイントから始まり、初心者にもわかりやすいAndroidのアーキテクチャ解説、サードパーティがSDKを使用して、いかに簡単にアプリケーションを書けるかということがメインに話が進みます。
(SDK全体的なこととして)
* Ecripsの利用を高推奨
* SDKはearly lookでプリβ版といった感じ
* 公式ドキュメントがまだまだ足りない
(ポイントとして)
* SwingやJ2MEとは違う少しクセがあるフレームワーク
* データベースはJDBCとは違い、SQLiteを活用
* ユーザインタフェースはXMLで記述
以上の点を押さえつつ、従来の携帯電話用Javaアプリ開発との違いを交えてアーキテクチャを一つ一つ丁寧に追いながら解説していきました。
第2部では、全体的に説明を聞く雰囲気から一転し、インタラクティブにセッションが進行します。半谷氏は、HelloWorldの解説だけでは物足りないだろうということで、スクラッチで書いてきた「株価情報アプリ」を例にとってコードを追いながら説明を続けました。
第3部では、SDK付属のサンプルアプリケーションを用いて詳細なAPI解説を行います。「あれはできるか?これはできるか?」と会場が一体になり、氏とAndroid SDKの可能性を模索しました。近く登場するであろう「某林檎社のナントカPhone」のSDKとの比較や、使用しているプログラミング言語についての個人的見解を語り合うなど、よりギーク寄りモードに突入し、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
半谷氏はAndroidのコアのプラットフォーム開発チームに所属しているわけではなく、仕事の合間を縫って今回のセッション用のデモアプリを2日で書いたということです。これは、Javaでの開発経験があれば比較的楽に開発に取り掛かれ、気軽にAndroid携帯用アプリを作れるということを示しているようでした。フレームワークの再学習の必要性や、(現状では)UIのレイアウトはXMLでタグを書かなければいけないので少々学習が必要ですが、今までクローズであったレイヤーでの開発が可能になり、可能性が広がります。
個人的に興味があったのは、誰でもオープンにAndroid携帯のアプリを作れるという状況で、日本のDoCoMo公式iアプリのような Trusted / Untrustedの区別方法をどうするか、また”Google Certified”のようなモデルは用意されるのかといったセキュリティに絡んだところでした。
この辺はギークサロンの醍醐味でもある、刺すか刺されるか的な雰囲気(?)での「バグや欠陥の可能性のありそうなところ」の探り合いで、VMのソースコードは公開されるのか、他のアプリからのデータの参照はできそうか、という話題では盛り上がりをみせました。
また終盤では、予測の域を超えない範囲での「カネ」になるところのビジネスの話では一同熱心に語り合いました。
世間の話題を集めるgoogleの携帯電話ビジネスに関する話題なだけに、半谷氏も今回のサロンのためにギリギリまで本社に掛け合い、ビジネス的な話題は一切なしとことでギークサロンでの発表に漕ぎつけたそうです。もちろんそのトークの中では氏個人としての見解とgoogle公式の情報が明確に分けられ、言葉を選びながらのプレゼンでしたが、恒例の裏話!?も聞くことができて笑いが絶えない充実したセッションでした。
—- 以下はイベントの告知文です —————————