カテゴリー: ギークサロン Page 13 of 14

名村卓氏とActionScript3.0について語る

10月12日金曜日、WSGRで毎月恒例のギークサロンを開催、名村卓氏が「Action Script3.0」というタイトルで講演を行いました。
今回は最初の20分を撮影し、YouTubeにアップしてみました。参加できなかった方が会の雰囲気を掴むのに役立てば幸いです。



以下は参加者の湯浅敬氏による開催レポートです。
——————————————————————————————
Action Script は、Macromedia社(現在Adobe)が開発したFlash Player上で動作するスクリプト言語です。元々はFlash4のムービー用に開発された言語でしたが、3.0になってグラフィックスの機能が充実してきました。プログラムはすべてクライアントサイドで動き、Java Appletよりも軽く、Flashの普及とともに広く使われるようになりました。
FlashはOSの上にAVM2というバーチャルマシンがあり、その上でSWFという中間コードが実行されます。Action ScriptはこのECMAScriptという標準に準拠したスクリプト型プログラムで、SWFにコンパイルされてAVM2によって実行されます。3.0にバージョンアップされて、オブジェクト指向が厳格化されたり、Int型が導入されるなど、プログラミング言語らしくなりました。さらにFlash Playerのスクリプトエンジンが強化されて、スクリプトの実行が高速化されました。また無料のライブラリも提供されるようになり、特に3Dグラフィックス方面が充実しました。
名村さんの講演では、まずAction Scriptで書かれた3Dグラフィックスのプログラム(名村さん自身のもの、ウェブで公開されているもの)がいくつかデモ表示されました。どれもスクリプトで走っているとは信じられないスピードで動くものでした。次にAction Script 3.0の言語としての特長・欠点が論じられ、欠点についてはそれを回避する方法など、ギークらしいテクニックが紹介されました。
さらにプログラミングの実演、ツールや開発環境の紹介、Adobe Max 2007で紹介された今後の方向なども紹介され、盛り沢山な内容となりました。議論も活発に行われ、終わった時には夜12時になっていたほどでした。
以下は、名村さんが講演の中で引用したAction Scriptを使ったサイト。
3Dグラフィクス
Sandy
http://kiroukou.media-box.net/demos/sandy/mrdoob/index.html
Shader Bump
http://www.unitzeroone.com/papervision/johnDemo/bin/Shader_Bump.html
Environment map
http://www.closier.nl/playground/chromyturtle.html
Directional Phong Shading
http://www.closier.nl/playground/directionalphongfinal.html
FPS
http://animasinteractive.com/propaganda/lab/Paradox/
http://animasinteractive.com/propaganda/lab/ParadoxKitchen/
Sky
http://electricoyster.com/esp3d/
Particle
http://asluv.com/2007/09/18/sandlight-as3-experiment/
Balls
http://www.adobe.com/jp/events/cs3_web_edition_tour/page6.html
バイナリの活用
JPEG Encoder
http://www.kaourantin.net/2005/10/more-fun-with-image-formats-in-as3.html
PNG Encoder
http://www.kaourantin.net/2005/10/png-encoder-in-as3.html
AS3 Crypto Gallery
http://crypto.hurlant.com/
ソケット通信
AIRTalkr
http://airtalkr.com/im/k1max
typing battle
http://k1max-typing.ameba.jp/
画像処理
ナンシーこせき風
http://space.geocities.jp/flashr0d/nancy.html
物理エンジン
APE
http://www.cove.org/ape/demo1.htm
http://www.cove.org/ape/demo2.htm
Motor Phsyics
http://lab.polygonal.de/2007/07/16/updates-2/
Magic Carpet
http://manuel.bit-fire.com/2007/08/10/the-magic-carpet/
サウンド機能
MOD Player
http://8bitboy.popforge.de/
Audio Visualization
http://mrdoob.com/lab/pv3d/vis/effect04/
Audio Visualization 2
http://theflashblog.com/?p=197
mario
http://homepage3.nifty.com/sketch/flash/flmml050.swf
—- 以下はイベントの告知文です —————————

続きを読む

イベントスケジュール

11月9日(金) ギークサロン
 スピーカー: 清田純 (Jun Seita) http://junseita.com/mt/
 トピック: ES細胞入門(仮) 
ついにバイオギークの登場です。サロン企画が始まって以来初のバイオテーマ。
12月14日(金) ギークサロン 
 スピーカー: 石塚亮 (Ryo Ishizuka)
 トピック: Facebookアプリケーション開発(仮)
————————————————————————————-
ギークサロンは、原則として毎月第二2金曜日に開催します。
皆様のご意見・ご感想は以下のJTPA公式フォーラムまでよろしくお願いいたします。尚、このチャットサイトはRSSフィードを配信しているので、フィードを登録しておくと更新が通知されます。瞬時に会話に参加したい場合は、Lingrレーダーをご利用ください。

続きを読む

松田白朗氏とゲーム機技術について語る

ギークサロン「松田白朗氏とゲーム機技術について語る」を、9月14日に開催致しました。以下は、参加者の斉藤圭さんからの開催レポートです。
当日のプレゼン資料はこちら。
—————————
はじめに、ゲーム業界とはどんなところか? ということについてのお話がありました。ゲーム業界は、義理、徒弟、上納金など、まさに日本の伝統文化が息づく世界とのこと。普段は接点の無い業界のお話はとても興味深く、思わず聞き入ってしまいました。続いて、現在の主力家庭用ゲーム機 (PlayStation3、Xbox360、Wii) のアーキテクチャ解説があり、それぞれのよいところ、悪いところを紹介。それからトピックはゲームソフトの開発に移り、どのような人たちが集まって、どのような過程を経てゲームソフトができあがるか、ということについてお話がありました。
最後に、松田さんの現在のお仕事の中心であるゲームソフトの最適化についての説明があり、その後、最適化の実演がありました。実演では、前回のギークサロンで林さんが紹介されたOpenCVというソフトウェアを、松田さんがXBox360に移植し、XBox360用にチューニングを施すことで10倍のパフォーマンスを実現する、という過程を、実際にコードを目の前でコンパイルし、XBox360上で実行するという形で見せていただきました。コンパイラの息吹に耳を傾け、メモリやCPUを自在に操るその職人ぶりは、まさに圧巻でした。
滑らかな松田さんの語り口、充実したプレゼンテーション内容、参加者として来られていたゲーム業界の方々からの的確な補足やツッコミ、参加者からの活発な質問、延々4時間以上に渡った今回のギークサロンでしたが、長いと感じることもなく、むしろ楽しくてあっという間のできごとでした。松田さん、お疲れ様でした& ありがとうございました。
—————————
その他の参加者からのフィードバックは、以下のJTPAフォーラムをご覧ください。尚、このチャットサイトはRSSフィードを配信しているので、フィードを登録しておくと更新が通知されます。瞬時に会話に参加したい場合は、Lingrレーダーをご利用ください。


—- 以下はイベントの告知文です —————————

続きを読む

林秀明氏とOpenCVについて語る

8月10日のギークサロンは「オープンソース画像処理ライブラリOpenCVであそぼう」でした。ホストは林秀明さん、OpenCVの持てる機能の数々、アルゴリズムを解りやすく解説してくださいました。
会場に集まったのは20人弱、簡単な自己紹介の後、iMacモーションセンサによるGoogleMapの操作デモから始まりました。一見、OpenCVとは関わりがなさそうで実は無いツカミに、Geekさ加減が伺われます。
OpenCVの画像処理フィルタアルゴリズム、矩形認識アルゴリズム等々の解説を交えながら、林さん考案の新プレゼンテーション手法・林メソッド(CCDによる高速画像デジタル化を応用)、Lingr用のオセロ対戦BOTの実演にまで話が及びました。OpenCVの応用として発展が期待される分野としては顔面認識、指認識等の人間とのインタラクション技術。これらについても、林さんの手認識の実験アルゴリズムを元に話が弾みます。
3時間ほどのサロンでは参加者を交えて活発な議論が交わされ、画像処理についての理解が一層深まった有意義且つ楽しいひとときでありました。
(Report by Hakuro Mazuda)
当日のプレゼン資料はこちら

—- 以下はイベントの告知文です —————————

続きを読む

富豪的プログラマー増井俊之氏とUIについて語る

「泥酔していたら、券売機で電車の切符を買うのは難しくてもSUICAをかざして改札を通るくらいはでるでしょう?」
泥酔状態でも使えるインターフェースが目標です(ご自分が泥酔状態でもお使いになりたいからだか)、とおっしゃる増井さんをお招きして、増井さんの数十年に渡る「富豪的プログラミング」の成果の数々をデモして頂きました。
- 10年前から(!)、グーグルマップもどきの機能が使えたという地図
- フィルタリングとズーミングを大活用したズーミング検索システム
- 当地のエンジニアに大好評の予測インターフェースPOBox (“Predictive Operation Based On eXample”)
- 「本棚演算」を行うことで自分の嗜好にぴったりな本を探すことができる「本棚.org」
などなどのデモが爆笑トークとともに次々に繰り出され、会場は感嘆と笑いの渦。
中でも、ご本人監督・主演のデモビデオ「置くだけ主義」、(CDをインターフェース装置に置くだけで音楽がかかるという、まさに「泥酔状態でもつかえるインターフェース!!」)10年近くもこつこつと撮りためた写真にGPS情報などなどのタグをつけ続ける「写真整理術」などなどには、「ぜひとも公開してくだい!」の声があちこちから挙がりました。
開発の原動力は「自慢力アップ!!」だとおっしゃる増井さん、とても楽しそうにご自身の作品の数々をデモされていたのが印象的でした。
現在は「エンジニアなら一度は憧れる」(ご本人談)シリコンバレーで、いま世界で最もホットな某ガジェットのプロジェクトをご担当されている増井さん、お休みの日はウィンドサーフィンをなさるスポーツマンでもあります。

以下はサロンの告知文です。
—————————————————————

続きを読む

JTPAギークサロン「Inside VOX – Perl Hacker 宮川達彦氏と語る」

Perl Hackerとして世界にその名を知られ、現在はSix Apart社で話題のブログサービス「VOX」のコア・メンバーとして活躍している宮川達彦さんによるギークサロンを、5月4日金曜日にサンフランシスコのSix Apart本社で開催しました。
グーグルマップが表示されているラップトップPCを持ち上げて傾けると、傾けた方向にマップがスクロールする!という驚愕の「つかみ」でスタートしたサロン。Six Apart社による4つのブログサービスの紹介に続き、Web2.0と呼ぶにふさわしいVOXの先進的なインターフェースとマッシュアップのデモ。更には使用言語の内訳、データストレージのトリックとバックエンドのアーキテクチャ、チューニングのための細かな工夫などの技術情報から、リリースサイクルやチームの構成などの開発プロセスに至るまで、予想通りの情報密度の高いサロンとなりました。
ホストの知名度のせいか、あっと言う間に定員が埋まってしまった今回のギークサロン。初のサンフランシスコ市内での開催ということもあり、会社の雰囲気の違いについてのソフトな話も飛び出し、MUSEオフィスでのサロンとは一味違った和やかな雰囲気となりました。今後も、時々はサウスベイ以外で開催すると、また雰囲気が変わって面白いかもしれません。 🙂



以下はサロンの告知文です。
———————————————————————

続きを読む

JTPAギークサロン::「デジタル著作権管理について小野達也氏と語る」

ご自身でコンテンツ配信のウェブサービスを立ち上げられ、DRMのみならず日本のコンテンツビジネス全般にたいへんご造詣の深い小野さんをお招きして、ベイエリアのギークの皆さんにとてもご好評を頂いているギークサロンを開催しました。
小野さんの「楽園時代」のお話から始まり、(新入社員時代、同期100人中男性は3人しかいらっしゃらなかったとか!)その後一転してギーク街道を邁進されている小野さんの身の上話には参加者一同感じ入るものがあったご様子。
中盤はJASRAC他コンテンツホルダとの交渉、クレジットカード会社との戦い、DRM技術の仕様の話などを交え、その場でライセンスキーの発行のしくみを実演までして頂くという豪華プレゼンでした。さらに開始後3時間経っていたにもかかわらず、クラッキングの話には一同色めきたち、隅から隅までDRMや著作権を堪能しつくした一夜となりました。
ご参加頂いた15名ほどのギークの皆さんの反応の良さには、ホストの小野さんも驚かれていたご様子。「なんでみんな、なんでも知ってるんだ?!」「予習でもしてるのか?」とは参加者の弁。こんな「濃い」時間を未だご体験されたことのない皆様、次回のギークサロンはぜひご参加ください!

以下はイベントの告知文です。
***********************

続きを読む

スーパーギークサロン「Ruby開発者のまつもとゆきひろ氏と語る」

Ruby開発者まつもとひろゆき氏をお招きしてギークサロンを開催しました。今回は「スーパー」ギークサロンと称してイベントを告知、記録的な勢いで参加定員に達してあっという間に申し込みが締めきれられてしまうというイベント前から濃い雰囲気・熱気が漂っておりました。会はまつもと氏がRuby開発にまつわるエピソード, よもやま話、オープンソース開発との関わり等を紹介していただくと同時に、(濃い)参加者らの質問にお答えいただきながら、ざっくばらんに語り合っていただきました。また、まつもと氏から会場の参加者に対してアメリカ・シリコンバレーで働くこと/生活すること、日本との違いなどについて逆に質問をされました。最先端の技術から、生活のよもやま話まで幅広い内容をカバーした濃密な3時間でした。

以下はサロンの告知です。
*******定員に達しましたので受付を締め切りました*******
<先着15名>
世界中で100万人のユーザーに愛されているオープンソースのオブジェクト指向プログラミング言語「Ruby」。1995年に日本で生まれ、近年ではRubyをベースとしたフレームワーク「Ruby on Rails」の爆発的なブレイクでその地位を揺るぎないものとした、日本発グローバルスタンダードとして国士無双のソフトウェアです。そのRubyの生みの親・まつもとゆきひろさんをお迎えしてのスーパー・ギークサロンを開催します。
職業Rubyプログラマでも週末RubyプログラマでもRuby開発者ワナビーでもどんな人でも、まつもとさんと直接対話できるまたとない大チャンス到来です!
日時:2月6日火曜日 夜6時30分

続きを読む

ギークサロン:「次世代テレビの開発者、廣島直己氏と語る」

*******定員に達しましたので受付を締め切りました*******
<末尾の「ミニギーク情報(おまけ)」もよろしく>
*********************************************************
サロンの内容紹介 by 廣島直己氏:
「半ば強制的に身近な存在となりつつあるデジタルテレビという家電製品。プログラマにとって、その開発とはいかなるものなのか。コアとなる規格や実装から業界裏話まで、ざっくばらんに話したいと思っています。
アナログテレビと違い、デジタルテレビの中身はソフトウェアがメインなので、プログラマの人にはとくに興味深い話ができればいいと思っていますが、深追いしすぎないように気をつけます。
レベルが高い人にも十分わかるような話にするつもりなので、ギークサロン未体験の人たちも気軽に参加してくれると嬉しいですね。」 
廣島直己(ひろしまなおき):
————————–
4ビットマイコンから汎用機まで、組み込みからeコマースまで、幅広い経験を持つプログラマ。
1997年、ドットコムで大金持ちになるために渡米し、ニューヨーク郊外にて友人と起業するも、その他大勢の無名の敗者たちに仲間入り。
2001年、シリコンバレーに居を移し、デジタルテレビの開発に参加、IPO を果たす。一勝一敗 😉

続きを読む

JTPAサロン::ギーク編 「医療用ソフト開発者、高野直樹氏と語る」

>>>>>>>定員に達しましたので受付を締め切りました<<<<<
今回のギークサロンは、Ziosoft, Inc.で医療画像処理のソフトウェアエンジニアを務める高野直樹氏がホストします。
「クリティカルなバグは患者の生死に関わるので許されない」、と高野氏。データの処理中に危篤患者が死亡してしまうことがないよう、巨大なデータ(GBオーダー)をいかに高速に処理するかが氏の課題です。CT/MRIで患者一人あたり数千枚撮影されるデータの分析を自動化するため、3DCGの作成、CAD(Computer Aided Diagnosis)、Segmentation(骨や血管組織のより分け)、測定定量化等のプロセスを自動化し、医師の診断を手助けするソフトウェアの開発に日々取り組んでいます。
医療画像のデジタル化が渇望されている今、巨大データを取り扱うときの技(高速化、データマネージメント)といったギークネタから、薬事法ウラ話まで、異分野の人も楽しめるようなサロンにしたいと思います。職場では、CT/MRIで撮られた生身の人間の断層画像を眺めて過ごすことがほとんどですが、実は「にせヨン様」のニックネームが付くほどイケメンな高野氏と語り合うチャンスです!
高野直樹(たかのなおき):
————————–
東京大学工学部時代からバイトでPCを作成、在庫管理のプログラムをPHPで書く。
IBMで電子決済のバックエンドのプログラムを書き、某証券会社ではマシンのお守りをする傍らスクリーニングのプログラムをPerlで作成。
2001年からザイオソフトで医療画像のプログラムを手掛ける。
専門はボリュームデータを3DCやSegmentationで処理するための実装全般。
アセンブラでのデータ処理の高速化、COM、SOAP、ASP、C#、MFC等、結構何でも屋。
———————————————————————-

続きを読む

Page 13 of 14

Powered by WordPress & Theme by Anders Norén